空中分解2 #1418の修正
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カトマンスでいつも泊まっていたのはストーンハウスロッジとい うホテルだった。もっともホテルと名乗るのはおこがましいような 安宿だったけれど。なにしろ一泊150円である。ま、いくらネパ ルの物価が安いといっても、150円ではそんなに上等の宿にはあ りつけない。 そこは世界にいくつかある日本人専用の宿のひとつであった。よ く海外に行っても日本人で固まっている、貧乏旅行者もそうなのか と、非難めいたことを言うひとがいるが、それは事情をよくしらな いひとの発言だと思う。 そりゃ一週間や二週間なら、日本人と固まらなくても何ともない だろう。だが、大方の貧乏旅行者は半年から1年の旅は普通だし、 なかにはここ5年ほど日本に帰ってないというひとすらさして珍し い存在ではないのだ。そのようなひとたちが固まるからといって、 これを非難するのは短絡であろう。固まれば何かといいことがある のである。 たとえば情報交換ができる。アメリカ人やイギリス人がどこへも ひとりで行っても平気なのは、どこへいっても英語が通じる、すな わち情報が楽に入ってくるからだということがある。 また気楽なおしゃべりができるということもある。私をふくめて 長年あちこち流離っているといっても、英語はさして上手くないひ とがほとんどだ。少なくとも気楽におしゃべりできるレベルではな い。 そして、これについてもアメチャンやエゲレスは楽なのだ。いわ ゆる『英語のうまい現地人』と話すことができる。 彼らが単独でも割りと平気なのはそういう理由があるのだ。 それが証拠に、それらの条件のないドイツ人やフランス人は割り と固まっていることが多い。 さて、そのストーンハウスロッジのとなりはパン屋だった。とい っても売店ではなく、製造所だった。毎朝早くパン釜からパンが取 り出されるのが見える。 毎日毎日夜になると、私達はホテルの一室に集まり、いろいろだ べった。 マリファナを回しのみしながら、夜中話すことが多かった。だか ら、夜明けちかくなると腹がすいた。そのころ丁度パンが釜から出 されるときなのだ。 私達は釜から出されたばかりのホカホカのパンを買って食べた。 マリファナも適度に効いていて素晴らしくおいしかった。 それからもう10年以上たつが、これまであれほどおいしいパン をたべたことはない。
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