空中分解2 #1391の修正
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「まったく良く寝るわね、昨日もそうだったんだから!」 「そうかあ?君もグーグーいびきかいてたけどなあ・・」 「嘘っ!私はいびきなんてかかないわ」 「いやいや、立派なもんでしたよ、グーグーってね」 「嘘でしょう、・・・やだわあ、お酒のせいかしら・・・」 彼女は顔を抑えながら真剣に考えているようだ。笑いをこらえながら俺は言った。 「まあまあ、気にする事はないよ、隣まで聞こえるわけじゃないから。でも、あの 声は聞こえたかも知れない」 「えーやだッ、そんなに?」 「壁が抜けるかと」 「・・・」 「ははっ、冗談はさておいてっと、シャワーでも浴びるかな」 「・・・あなたって、すごいいじわるじゃない?」 熱めのシャワーを浴びながら、どう話をもって行けばいいのか考えていた。いきな り話して拒絶されてはまずい、かといって、近ごろの女は一晩の遊びと割り切ってる 場合が多くて、2度と接近不可能、てな場合も良くある事だし。まあ、成り行きに任 せるか、LET、IT、BE、成すがままに。(何の事はない、何も考えていないの だ) 頭をふきながらシャワー室から出ると、彼女はもう身支度を済ませていた。ベットの シーツもきちんと直されている。(変なところに気の付く女だ)ここで帰しちゃまず い、何とか引き留めないと。 「あれっ、もう帰るのかい?」 「ええ、でもその前にあなたに聞いておきたい事があるの」 「なんだい、いきなり」 「あなた、私に聞きたい事があるんじゃない?」 「え?な、何を言い出すのかと思ったら・・・」 「違ったらごめんなさい、これでも私仕事上色々な人を見てきてるから分かるつも りなんだけど。さっきからどうもそんな気がして・・・」 こいつ、なかなかきれるぞ、まいったな、油断したら足元すくわれそうだ。 「・・・・・実は、そうなんだ。いや、誤解しないでほしいんだけど、確かに君に 近づいたのは聞きたい事があったからなんだ。でも、もういいんだ、本当に」 「あなた、探偵屋さん?私、やましい事はしてないわよ・・・・と、言っても無駄 かあなたと寝たもんね」 「違う違う、聞きたかった事と言うのは、君の上司の事なんだ。」 「上司って、井上専務の事?」 「うん、ある依頼人から井上専務の事をちょっと調べてほしい、と頼まれてね」 「そうなの、やっぱりね」 「君と寝たのは君に対して有利に事を運ぼうとか、そんな気はなかったんだ、それ は信じてほしい」 「・・・」 「だから、もう、いいんだ、本当に」 「そう・・・いいわよ、私の知ってる事なら話しても」 「・・・」 結局、俺は彼女から色々聞きだした。彼女自身あまり井上に対して良い感情を持って いないようだ。先輩に井上のしつこいセクハラでやめた娘がいたらしい。彼女も時折 近い事があるそうだ。・・・それだけ聞ければ十分だ。彼女は俺が井上を失脚させる ために調べてるとは思っていないだろう、身上調査ぐらいだと思っているのか。少し 良心が痛んだ。 「ありがとう、感謝するよ」 「・・・じゃ、私、もう帰ります」 「待ってよ、これから食事に行こう」 彼女は静かに首を横に振った。 「いいの、・・・・あなたの事、・・・好きになりそうだから」 「・・・!」 脱兎のごとく彼女は俺の前から消えた。 「ちくしょう、俺もだよ・・・」
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