空中分解2 #1359の修正
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[ ひとときの雨の物語り アイZI ] 或る街は、雨のなか・・・・。 午後降った雨は、若者にひとときの安らぎを与えたもうた。 ある雨がとりもった心暖まる物語−。 太陽が真上をとうに通りすぎた午後、若者は沢山の郵便物を小脇にかかえ幸せを運ん でいました。汗をかきながら、軽い疲労感をともないながら若者は配達をつづけます。 「まだ見ぬ人が自分の運ぶ手紙を待っているんだ。」 若者は幸せでした。自分の配達した手紙で幸せになる人たちがいることがわかっている からです。若者は、配達をつづけます。 ある家の軒先まで来たときのことです。それまで軽く曇っていた空からおおつぶの雨 がやってきました。若者はすばやく軒先へと隠れます。若者が避難したことを確認した ように沢山の雨つぶがやってきます。若者は動けません。動くと郵便物も濡れてしまう からです。 「みんなの幸せを流しちゃいけないんだ。」 若者はあふれる使命感をもっていました。心のこもった手紙には、人を幸せにする力が あります。雨は激しく降っています。 数分の刻が流れていました。 雨はやみません。 軒先に人の気配がしました。若者はどきっとしました。ゆっくり気配のした方を振り 向きます。そこには、きれいな女の人がほほ笑み、立っていました。 「あ、すいません。突然の雨で軒先を借りてました。」 若者は、すなおに謝罪しました。ちらりと視線を足元に向けました、するとそこにはさ きほど配達した手紙が雨に濡れていました。 「あ!! 手紙が・・・、ご、ごめんなさい。」 若者はもうどーしていいのかわからなくなっていました。 「大変ですね、さぁ玄関へどうぞ。」 とても美しい声が聞こえてきました。 「あ、あのー」 「さぁ、外は雨つぶだらけ、タオルを持ってきますからー。さぁ。」 女の人はそれだけ言うと玄関の中へと消えていきました。若者は、言われた通り玄関の 中へと入り、腰を降ろしました。女の人が差し出したタオルはとても軟らかくやさしく 水滴をつつみこみます。 「ふぅー。」 やっと楽になった安堵感が、若者につかせたひと呼吸でした。 「ありがとうございます。」 お盆にのったお茶がゆげを立てています。若者はひとくちお茶を飲みました。女の人の 暖かい心が体の中へ入ってくるような気がしました。それほど、おいしい味がしました「突然で大変でしたね、雨があがるまでゆっくりしてください。」 「申し訳ありません、お茶まで頂いて。」 そう言って若者は見上げました、そこにはほほ笑んだ女の人がいました。 「いいんです。ここで逢ったのもなにかの縁でしょう。」 雨は激しくそこにありました。とりとめのない話しで時間が過ぎていきます。 30分くらいして、雨が小降りになってきました。 「では、わたしの手紙を待っている人たちがいますので行きます。ありがとうございま した。」 若者は郵便物を小脇にかかえると女の人にあいさつをしました。 「いえいえ、ほんのひとときでしたけどとても楽しかった。風邪をひかないように。」 女の人は若者にほほ笑みかけます。 「ありがとう。」 若者はそういうと、小降りになった街へ飛び出していきました。女の人は、若者の後ろ 姿を美しいほほ笑みで見送っていました。 雨が引き会わせた、ひとときの刻。若者の心に爽やかなほほ笑みを残して。 << Fin >>
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