空中分解2 #1326の修正
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クリスマスイヴの24日、私は友達と一緒に夜の繁華街を歩いていた。 「うわぁ、なんかお祭り騒ぎだねー」 率直な感想を優恵が口ずさむ。 毎年この季節になると、街はクリスマス一色になってしまう。 あちらこちらから聞こえてくるリスマスソングが、否が応にも気分を盛り上 げてくれる。 道路に間隔を置いて植えられている木々は、電球をいっぱいに着けてもらっ てドレスアップしていた。 ちょっとだけ残念なのは、雪が降っていない事くらいかな。 「うん。今日はね、一年で一番幸せな人が多い日なんだね、きっと」 私は、今の気持ちを素直に優恵に返していた。 「そうね、でも幸せの多い人が沢山いるなかで、私達ってたぶん不幸な部類 に入るんじゃないかしら?そう思わない、砂緒」 ちょっとすねた表情を優恵は覗かせて呟いている。 「くすくす。こ〜んな可愛い私達をほっとくなんて、世の中の男どもは何を 考えているのかしら・・・てね?」 私は両腕を組んで、怒った顔を作ってみせた。 「うーん。でも来年こそは砂緒じゃなくて、かっこいい彼氏を隣に置くんだ」 「はいはい、それはお互い様でしょう?」 わたし達は顔を見合わせ、笑いころげていた。 途中で優恵と別れてからも、私は一人繁華街を見て回っていた。 繁華街の店中の玄関口には、それぞれの店のプレートを手にしたサンタクロ ースに紛する店の店員達が道行く人々に愛敬を振りまいている。 誰もが誰も、幸せそうな表情を顔いっぱいに浮かべている。 それは恋人同士であったり、家族であったり、私のように一人であったり・・ (私は一人でも幸せなの、なんでかなぁ?) 少しだけ立ち止まり、目を閉じ、耳を澄ましてみた。 楽しそうなカップルの笑い声。子供のはしゃぐような声や、クリスマスソング などが私を包み込んでくれている。 (きっとみんなが幸せだから、私も幸せでいられるのね) 先程優恵に言った言葉を、膚で感じ取ることが出来る。 ───今日は、一年で一番幸せな人の多い日─── (うん、わかってる。私も幸せだもの) 目を開け天を仰いでみた。 店のネオンに負けじと、星々が綺麗に瞬いている。 (きっとネオンに気を取られて、誰も気が付かないでいるんだね) 赤・白・青・緑・黄色。沢山の綺麗な色で街は飾られるけど、誰にも気がつか れずに影から私達を祝福してくれているのではないかと砂緒は思う。 「でも、私だけは分かっているよ」 星に語りかけてみた。 <キラッ> 最高に綺麗な瞬きを返してくれる。一言添えて・・ 「えっ?何?・・・・・そう、やっぱりそうよね。クリスマスはそうでなくっ ちゃね」 ふと現実の世界に帰ってくると、辺りはもう人っ子一人いなくなっていた。 さっきまで、あんなに賑わっていた繁華街が静寂している。 ただ残っていたのは、夜空に輝く星々と砂緒だけ。 「いつのまに、みんな帰ったのかしら」 ちょっとだけ不思議に思ったけど、そんな事直ぐに忘れさせられる事が起こっ ていた。 星光に反射して、夜空から何か降ってきたんだ。 砂緒は両の手の平を添えて、それを受け取る。 ───それは、一粒の雪の結晶─── 「ありがとう、やっぱりクリスマスには雪が一番似合うね」 そう言うと、砂緒は星に向かい、片目を閉じてウィンクしてみせる。 そして、道にうっすらと雪が積った頃、歩き初めていた <おわり>
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