空中分解2 #1203の修正
★タイトルと名前
★内容(1行全角40字未満、500行まで)
「チョットイイデスカ」 と、突然その宗教勧誘員はS氏に問いかけてきた。日本語はあまりうまくないが、日本人らしい顔つきの男性だった。S氏は電車に乗り遅れそうだったので、相手にせずに横切ろうとした。宗教勧誘員男はS氏の耳元で、こんな事を言った。 「アナタハ神ヲシンジマスカー?」 「すみません…急いでいるのでね」 S氏は無視して歩き出した。 「オウ、チョトマテクダサーイ!話ダケデモ聞イテクダサイ」 「駄目です、また今度…」 「ウエイト!ウエイト・ア・ミニッツ!」 「いやです!」 「チョ、チョットマッテクダサーイ」 「やだ!」 S氏は走りだした。 だが、無我夢中で走ったはいいんだが、その宗教勧誘員はS氏にぴったりとついて来るのであった。学生時代には陸上でならしたS氏である。それに追いつくとは、すごい宗教勧誘員もいたものだ。 「ついて来ないでくれ……ゼエゼエ!来るな、来るな!」 「チョ、チョトマテクダサーイ…ホッホッホッ」 「来るなー!ゼエゼエ、ハアハア…」 「チョトマテクダサーイ、ホッホッホッ」 勧誘員の呼吸は全然乱れていなかった。S氏はもう走り疲れてフラフラになっていると言うのに。 「ああ、もう駄目だ…」S氏は走るのをやめ、観念した。 せめて話だけは聞いてやろう…。 そうS氏は思った。 「ハアハア…。何ですか、話ってのは。」 「OK、OK。アナタ、神ヲシンジテマスカ?」 「ううん…そうですね、別に信じてはいません」 「オオ、ソウデスカ。デモ、チョビットクライシンジテイマセンカ」 「そうですね、ちょっとくらいはね」 「ヤハリソウデスカ。ソレハヨカッタ…」 その瞬間、クロロフォルムを染み込ませたハンカチがS氏の顔を覆った。 宗教勧誘員の仕業である。 S氏の意識がどんどん遠のいて行く。 「な、なにをするんだ貴様…ウウ、眠い」 「シバラク眠ッテモライマース、フフフ…」 「ああ、眠い、眠いよ。ああ、もう駄目だ…。オヤスミ、グウー。」 「フフフ、ユックリトネムルガイイ。」 S氏は、ふと目を覚ました。 すると、全裸で縛られている自分に気付いた。彼のいる部屋は薄暗く、ロウソクの光だけがチラチラと周囲を照らしていた。目が闇に馴れて来ると、自分がどう言う場所にいるのか次第に分かってきた。S氏の周りには円陣が描かれていて、黒装束の者が何人か囲んでいる。なんだか変な呪文を唱えているそいつらは、まるでKKKみたいな格好をしていた。 「な、なんだおまえらは!KKKか?なんでそんな格好してるんだ!」 「フフフ、君には関係の無いことである」 「あっ、その声はさっきの宗教勧誘員!?なんだ、なんで裸で縛られなきゃならないんだ!ヒモをほどけ、ヒモを!」 「フフフ、宗教勧誘員とは仮の姿。その実態は、邪心教の教祖ピポクリその人なのだ。ワハ、ワーッハッハッハ、ワーッハッハッハー!!気の毒だが、心臓を頂く。ワーハッハ!」 「なに!俺の心臓を頂く、だと!冗談はよせ」 「本当だとも…。ワーッハッハ!このナイフで、心臓をえぐり出すのだ!さあ、さっそく心臓をもらおう。」 ピポクリは、ナイフでS氏を力いっぱい突き刺して、グリグリと心臓をえぐり出そうとした。 「ウギャアアア!」と言う悲鳴が響く。 「ワーッハッハッハ!心臓をもらうぞおお……ウム?おかしいな?心臓が無いぞ?やい貴様、心臓をどうした!」ピポクリはS氏の心臓が無いことにハタと気付いた。 「……フン、俺は絶対に改宗しねえからな!ざまみろピポクリ!!ワーッハッハハハ!」と、S氏は大笑いしながら言った。 END
メールアドレス
パスワード
※書き込みにはメールアドレスの登録が必要です。
まだアドレスを登録してない方はこちらへ
メールアドレス登録
アドレスとパスワードをブラウザに記憶させる
メッセージを削除する
「空中分解2」一覧
オプション検索
利用者登録
アドレス・ハンドル変更
TOP PAGE