空中分解2 #1202の修正
★タイトルと名前
★内容(1行全角40字未満、500行まで)
1 青い海 (1) 品川 博之 冷たいクラクションの響く夜の町を 少年は当ても無く父親を捜して歩いていた。 何軒もの店を回っては見たが、どこにも その姿は無かった。 歩路には、いつのまにか、人が 溢れる出していて賑やかになっていた。 終電の時間が近付いたのか、人の流は 駅の方に向いていた。少年は、アルコールに 汚染された空気を避けて、細いい路地に 入った。かれは、電柱にもたれかかると、 空を見上げた。先程まで顔を出していた月は、 雲に隠されて、町に散らばる街灯や落ち着く こと無く動き回るヘッドライトが、暗闇の世 に対抗していた。 歩道は、ますます、活気付いていた。昼間 の緊張感を失った男性や、体中に散りばめた アクセサリーを光らせて満足そうな 2 姿の大人たちが、幸せそうな表情をを 浮かべて駅の方へ足を進ませていた。少年は、 かれらの流に逆らって川の方向に歩き始めた。 両親は、かれが高校に入学すると同時に 離婚し、それ以来父親の生活は乱れていった。 最近では、家にいても二人が顔を合わせる ことはめったに無かった。少年は、これまで 暮らして来た家を離れたくはなかったので、 料理や洗濯といった家事は面倒だとは 思いながら、高校生活を過ごしていたので あった。 人気の無くなった歩道の脇に1台の車が 止められると、1組のカップルが、自動 販売機のジュースを求めて降り立った。 かれらは、気持ちよさそうに夜風を 浴びながら少しずつ液体を食道に流しこんだ。 再び車に乗りこみ、バックミラーには 静まかえった深夜のの風景を写して、 どこへともなく走り去っていった。 3 少年は、川原の叢の中に横たわり、 いつのまにか夢の中に入っていた。水の流に 戯れている幼い子供を岸辺から見守っている 中年の姿が見えていた。しばらくすると かれらは、川に背を背を向けて土道の方へ 歩いていった。子供は、それに気付くと泣き 出した。大人たちは、どんどんと遠ざかって いく。子供は、はだしのままでかれらを おいかけていく。細い車道に丞がった所で、 子供は、大人たちにおいついた。しかし、 かれらの前に回ってみると、30半ばぐらい だったはずの大人たちは、まだ初々しい 高校生の顔だちをしていた。そして、 子供は、自文の目線がかれらと同じ高さに あることを知った。かれらは、見たことも ない同世代の男に目もくれず歩き去って いった。 微かな話声が、少年を眠りから引き戻した。 耳に意識を集中させると、水音に混じって 4 男生と女性が二人でいるようだった。かれは、 四つん這いになると、音を立てないように、 慎重に草をかきわけて、音のする方に 近よっていった。満月の光が、かれに 味方してくれた。灰色の砂の上に、男と女の 姿が浮かび上がっていた。二人は、しばらく の間、変化することのない水面を見つめて いたが、男の方は、おもむろに、靴をぬぎ ジーンズを膝の高さまで上げると、水流に 入っていった。女は、始めは躊躇していたが、 男のしつこい手招きに応じて、男の元へ 近付いていった。顔に笑みを浮かべ、男は やさしく女の腰に手を回した。月は上空から かの女を照らし、少年は正面からその顔を じっと見つめていた。少年は、新造の激しい 動きを感じ、両手の震えを抑え、かの女の 姿を見つめていた。 少年は、他人から命令されて何かをすると いうことが嫌いだった。高校へなど 5 行きたくはなかったのだ。しかし、高卒程度 の最低学歴は作っておけという両親の強い 意見に従う形になってしまったのであった。 母親は、息子の進路が決まると、 安心したのだろう、父親に離婚話を 持ちかけた。大人の心理という物が 根本的に分から無くなってしまった少年は、 ストレスを発散させるために、 バスケットボールを始めた。ストレスの発散 というよりも、1学年上のショートヘアーの 女の子に憧れていたからといった方が当って いるかもしれない。どの部員に対しても 平等にやさしく、けして美しいという容貌は していないが、とにかく特別な雰囲気を 持っていた。ある時、かれは、シューズを 選んで欲しいという口実でかの女を誘って みた。気持ちよくOKしてくれたかの女は、 買い物の行き帰りに、いろんな事を教えて くれた。少年と同じクラスの女生徒とは 6 話す内容は全く違っていた。タレントには 興味が無く、音楽や映画を始め外黒の習慣や 立場についても詳しかった。とにかく、 憧れの存在だったのだ。 そんなかれのヒロインが、今、深夜の 川辺で中年男と星空の下で、抱くき合って いる。かれは、必至に呼吸を整え、土手を 登り始めた。車道まで来た所で、再び、 二人を見やった。男は、満足そうに、 白い煙の線を作っていた。 路上には、赤いフェアレディーZが 止められていた。それは、現在、学校中の 生徒の話題の中心となっている車体だった。 学校の駐車場にそんな目立つ車が止めて あれば、だれも気付かないはずはない。 クラブの先輩の話では、それは教頭の 持ち物だということだった。少年は、石を 拾い上げると、ボンネットにラインを引き、 ついでに、バックミラーに地面を写した。 .. .. .. h c qq ..
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