空中分解2 #0840の修正
★タイトルと名前
★内容(1行全角40字未満、500行まで)
∴ 御影のお話 ∴ 話がだいぶ佳境にはいってきました。PART4、「FARTHER」の説明 です。この話は、PART1で未杉が呟いた一言に由来しています。 結婚式が終わり、沙羅と綾が話しているところに未杉が訪れ、いつしか色のか わる御影の不思議な瞳について話していました。そこで未杉は、「一説には両親 を探す手がかりにしたいらしいな」と呟きます。彼の特有の瞳はまったく異種の 物であり、他に例はまったく見られない。それゆえ、御影はこの瞳を唯一のつな がりとして両親を探したいのだろう………と言った意味です。 そんなとある日、ある情報筋から、目の色の変わる人物がいると言う噂が伝わ ります。その人物は、もとはベトナム戦争の残党兵であり、人間離れした力をも って未だに戦争を続けているという。聞けば聞くほど、御影と良く似ているとこ ろを持った人物でした。そしてとうとう、御影が真偽を確かめに学園を後にする …………そんなシーンからこの話は始まります。 この作品は、その頃に見た映画「プラトーン」に触発されて作り上げたもので す。結果的には、「地獄の黙示録」に近いものになってしまったのですが、この 作品はその「地獄の黙示録」を見る前に書き上げたものです。設定が似ていたた めに作り上げたものまで似てしまったのでしょうね。名匠コッポラと似ていたの は嬉しい限りなのですが、作品の出来を考えると恐ろしくもあります。それでも、 何はともあれこの作品は、書き上げていない作品の中の一番のお気に入りなので す。書き上げなかった理由も他の作品とは違い、自分の力量の足りなさ故に書く のがもったいない、と思ったからなのです。だいぶ暗い話ですので読者の方は気 に入らないかも知れませんが、作者はこの作品に惚れています。 ………いや、精確に言えばこの話のラストのラスト、映画で言えばタイトルバ ックに当たるシーンで、御影と学園の仲間達は感動の再会をはたし、御影は空を 見つめ今までのことを走馬燈のように思い出すシーンがあります……………この シーンにに惚れています。そのシーンを思い出す度に、胸が熱くなるのです…… ……、何故か………。 題名のFARTHERは、父親の意であるFATHERを少しもじり、より遠 いの意であるFARTHERにしたものです。そうすることにより、未果てぬ思 いを、題名に盛り込んだのです。 この作品の、章ごとの題名もみな英語で、それぞれにその章の重要な語句とな っています。 第一章 Leaving この章は、御影が旅立つようすを書いた章です。 本人の希望により、わずかの仲間が見送るの中、彼は旅だっていきます。その 心に、様々な思いを秘めながら……。(次のMSGで紹介します) 第二章 Killing Field 父のいる、戦場の近くに彼は一人、降り立ちます。そして、一人も殺さずに敵 陣中のまっただ中をつっきっていき、父のもとに駆けつけ始めます。時には、相 手を生け捕って情報を入手したり、敵の服を奪ったり、習慣や言葉を会得するよ うにして、なるべく戦わないようにして進んでゆきます。 彼の鬼神のような動きに数日はまったく危険もなく過ごすことができたのです が、しかし、彼にもかなわぬ敵がいました。爆撃機です。御影は思わぬ攻撃にあ い、どうにか業火の中をくぐり抜けることができたものの、ついには倒れてしま います。意識が薄れる中、御影は彼に近寄ってくる人影を見つけ、その敵に対し 対応としますが、そのまま意識はなくなります。 場面は学園に移り、綾がその不吉な出来事を感じ、御影のいる方向に向かって 御影の名を呟きます。 ふたたび画面は戦場に移り、とある村の様子が移り、そして赤十字による病院 施設の様子に移ります。そのとある一室で、御影は目覚めます。 体の動かぬ御影は目だけを動かし、周りを見つめる。傷ついた子供、そしてそ の泣き声。足をなくした兵士、精神が破綻しかけた老婆。御影は目を閉じ、そこ が病院であることが解りほっとします。 そのすぐ後に看護婦らしき女性が横につき、御影の症状を調べている様子を感 じると御影はふたたび目を開けた。その目の先には、苦労が刻み込まれた深い皺 を持ちながらも、まだ若い、日本人らしき看護婦がいた。彼女は、御影が起きて いたことに驚きながら、まだゆっくり休んでいなさいと告げる。御影の傷はそれ ほど大きくはなかったが、心身ともにずたずたの状態であり、火傷もひどかった という。御影は一息ついて言われるままに体の緊張をといたのだが、ただ一つ、 誰がここまで運んで来てくれたのかを聞いた。それに対し看護婦は、良く解らな い、と答えた。詳しく聞くと、数人の男が倒れた彼を運んでいたが、村の人がそ の姿を見つけると彼を置いて逃げてしまったらしい、と言う。御影は首をかしげ て考えたが、看護婦がまだ麻酔が切れていないはずなのだから眠りなさいと告げ たので、彼は思考を中断し迫り来る眠気に従って目をつぶった。 だがその時、騒ぎが起こった。敵軍が御影を探してか、中立帯であるこの病院 に入り込んできたのだ。御影は麻酔でふらつく頭で立ち向かおうとしたが、わず かに対応が遅れ、代わりに身をかばってくれた看護婦が撃たれてしまう。看護婦 の陰から正確に相手を撃ち倒し、御影はどうにか一命をつなげる。 御影は急いで看護婦を抱き起こしたが、「無事でいるのよ」という一言を残し て看護婦は息絶える。騒然とする病室をあとにして、御影はまだ麻酔と痛みでふ らつく体で森へと帰って行った。 第三章 Boy 御影は再び戦場に戻り、敵を殺すことなくただ情報を求め、相変わらずそれだ けを頼りに前進を続けていたのだが、そんな折り、御影はまだ少年とも言える年 頃の兵士と出会った。少年にも同様に治療をほどこすと、少年は御影に対し非常 に興味を持ち、御影にくっついて離れなくなった。なにしろ、これほど強いと言 うのに彼からまったく恐怖を感じない。少年は御影に対し不思議な強い好奇心を 覚え、注意を引こうとしてうるさいほどに話しかけてくるのだった。御影も邪魔 になることを悟ると、一連の事情を素直に話した。するとは少年は「俺の村に来 い。いろんな事がわかるぞ」と言って、御影をむりやり自分の村に連れて行こう とした。御影は最初、そんな村に行く気もしなかったのだが、少年の語ることを 聞いているうちに、行く事を決意した。少年の村には、御影の父親の写真が飾ら れていると言うのだ。 少年の村は小さかったが、何かひどく統一された緊張感のようなものを御影は 感じた。何か一つの意志によって村人が結び付けられていると言う感じである。 御影が村の中にはいると、その統一された意志による命令がくだされたかのよう に、御影は一瞬にして村人に包囲されてしまった。もし攻撃されたなら絶体絶命 のピンチにあったが、少年がその村人の指導者であるヤン・シャオと言う35才 ぐらいの少佐に御影の父親の息子であることを説明をすると、今度は驚きの波が 村人をおそった。少佐は一人、静かにたたずんで御影を見つめていたが、やがて 彼は証拠を見せて欲しいと語った。静かに時は流れ、やがて御影はサングラスを 外し赤い瞳を見せた。 少佐に案内された部屋は、簡素だが指令塔としては十分な役割をする施設と会 議用の机が置かれていた。その奥…………天井近いところに父親の写真は飾られ ていた。見れば見るほどその顔は、御影に酷似していた。御影は確信に近いもの を抱き始めた。 少佐は淡々と父親のことを説明し始めた。そのカリスマや英雄性、ほんの些細 な種々の出来事から実際に会ったときの事まで話してくれた。 「彼はもはや、この国には無くてはならない人なのだ」 と言う言葉が、御影の心に重くのしかかった。はたして、父を連れて帰る事が できるのだろうか……………と。 第四章 Father 御影は再び森へと帰っていったのだが、それにはお供がついた。自分を見つけ るのは今しかないと悟った少年が、村を飛び出して御影に付いていったのだ。御 影は絶対に許さず、機会があれば置いていこうとするのだが、途中で心配になっ たり、心に甘いところがあり、結局は少年と共に森を突き進むこととなった。不 可解な二人の旅は順調に進んでいたのだが、数日が過ぎたある日、御影達は思わ ぬ伏兵を受けた。御影でさえその気配を察知することがでなかったほどの強敵と であい、御影は少年を失った。 御影はかつて無いほどの怒りを感じ、森が震えるほど叫んだ。瞳が青から赤く 光り出す。体の筋肉が盛り上がる。そして、走りだした。今の彼は、人を殺すこ とも厭わなかった。 怒り狂った御影に敵はなく、一人一人を巧妙に罠にかけていく。狂った獣のよ うに暴れ回り、触った者はみな死んでいった。 とうとう最後の一人になるまで追いつめる。そして、最後の一人と対じしたと き、御影は相手の赤い瞳を見た。 「父さんっ!」 一瞬躊躇した御影は、赤い瞳を持った男に撃たれた。 ………目に焼き付くような深い緑、体を焼き尽くすような熱さ、敵、敵、敵… ……。 ………少年。 ………赤い瞳を持った男。 ………殺してしまった敵が迫ってくる。 御影は叫び声をあげ、ベッドの上からはね起きた。ひどい寝汗を確認しながら、 御影は大きくため息を付く。そして、あたりをゆっくりと見渡し、ここが病院で も村でもないことに気付いた。ここは…………。 御影は左の奥に鋭い視線を向けた。その闇に二つの赤い瞳が浮かび上がってい た。御影の緊張が沸点まで上がるが、相手の気配はゆらりともしなかった。しば らく張りつめた緊張が続いたが、男の方が闇から声をかけた。 「帰るがいい」 「………どういう意味だ!?」
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