空中分解2 #0836の修正
★タイトルと名前
★内容(1行全角40字未満、500行まで)
∴ 残りの話 ∴ また………と言うか、残りはいまだ書かれていません。(苦笑) 簡単な解説 と紹介をしていきたいと思います。 File - 4 大滝由一 読者の目には今のところまったく目に入っていないはずの彼ですが、僕の大好 きなキャラの一人です。彼は、学園内に設けられている病院の院長と言う大役を 担っており、性格的には大ざっぱながら、素晴らしい技術を持っています。イメ ージ的には、ブラックジャックを思い浮かべていただけると、いいかと思ってい ます。 --------------------------------------------------------------------- 薄ら明りともる蛍光灯の下…………。 病んだ人達が壁のへりの椅子に座り込み、ひっそりと順番を待つ暗い部屋に、点滅 する赤い光が差し込んできた。 強く赤い光は、刑務所のサーチライトのように動き回り、病人の顔を闇夜に浮きだ たせては、通り過ぎていく。 それと共に、うるさいほどのサイレンが人の耳をつんざく。 だが、病んだ人達はひっそりとたたずみ、見る者は誰もいない。 その光と音は、目の前の入口のすぐ前で止まった。 ふたたびの静寂は、恐ろしいほど静かだった。 しかし、その静寂も、入口の古い木のドアがいきよい良く開けられることによって、 破られた。 その入口から、白いタンカと白衣を来た看護婦達が、なだれ込んで来たのだ。 「急患です! 道を! 道を開けて下さい!」 先頭を切っていた必死の形相の看護婦が叫ぶと、廊下の中央を歩いていた痩せた老 人はゆっくりと端に歩いて行き、道を開ける。 その、蛍光灯の明りだけの暗い廊下を、看護婦達の集団は走り込んで行った。 ゆっくりしていた病院内が、急に忙しくなる。 看護婦が先生が走り回り、廊下の床の木がぎしぎしと音をたてる。 右に、左に。 どの人の顔にも緊張感が浮かんでいた。 「早く! 点滴だ!」「B型! B型を持って来て!」「先生を! 早く!」 にわかに騒がしくなった病院内の廊下は、大人達が入り乱れ、歩く隙間さえもない。 ………その中、大人達が走り抜けるその中を、まだ小さな少年が流れに逆らい走っ ていた。まだ小三程度の幼い顔には、慣れているらしく、緊張感も悲愴感も浮かんで はいなかった。 代わりに、その顔にはこの暗い雰囲気の病院を明るくするような笑顔。そしに、子 供っぽい何かに対する期待感が浮かんでいた。 その少年は、大きなりんごを両手でしっかりつかみ、人の流れから抜け出すと、誰 もいない廊下をつっきって行った。 時折もれる病室からの光と、天井からのわずかな光だけの暗い廊下を走り抜け、そ の廊下を突き当たると、右に曲がり、一気に階段を駆け登る。 息を切らしながら、階段の途中にいた看護婦の横をすり抜けると、さらに上に登っ て行く。看護婦が驚いて、「きゃっ!」と言ったときにはすでに、少年は次の回に登 り始めていた。 3階にたどり着く最後の階段を飛び越え、滑り易い廊下にうまく着地すると、少年 は大きく深呼吸をした。 まるで息を整えるように胸に手を当て、首をかしげてみせる。 少年は、精一杯呼吸を整えると、目の前のドアに向かって歩き始めた。 302号室 北条若菜 少年はちらっと立札を確認すると、大きく息を吸い込み、顔の高さにあるドアのノ ブをひねった。 伺うように、中に首だけ入れて、部屋の中をのぞく。 部屋の右側の白いベッドの上で体を起こしていた、少年の同学年ぐらいの女の子が、 部屋の中でたたずみ、こちらの方を向いていた。 「ゆうくん?」 目の回りに包帯を巻いた幼い女の子が、ドア付近に声をかけた。 「うん」 少年もその女の子を見つけると元気に答え、中に入ってきた。 少年の返事に対し女の子は嬉しそうににっこり笑った。 ゆっくり歩いて行き、ベッドの横の木の椅子に座る。 足音と共に顔を向けていた彼女は、少年が横に座る木のきしむ音を聞くと、微笑ん だ。 少年も嬉しそうにその笑顔を見ながら、彼女の前で組まれていた手の上に大きなり んごを乗せた。 彼女は突然の手の感覚に驚き、びくっと体を動かす。 しかし、やがてそれが何であるかを手でさわり確認すると、元の落ち着いた顔にな った。 「りんごね…………それもこんなに大きいの……」 「1階のおじいさんに貰ったんだ。ねえ、食べよ!」 「うん」 彼女がうなずきながらりんごを返してくれると、少年はそれを受け取り、隣の机に おいてあったナイフを持ち出し、不器用な手で切ろうとした。 --------------------------------------------------------------------- 冒頭も冒頭。まだ何も始まっていませんね………。(苦笑) この話は、大滝 由一がまだ子供の頃のこと。自分の住んでいた病院で失明してしまった同年齢の 彼女と知り合い、彼女と共に目が見えないことの不便さ辛さを感じつつ、風景の 美しさや鮮やかな色への感動を覚え、最後には彼女の病気が一時的ではあるが治 り、その時の感動を胸にいつか彼女の目を完全に治そうと医者を志し始めます。 そして、時を経ていま、それ以来会っていない彼女のことを思いつつ学園で病 人と接していたが、未杉が彼女の場所を捜し当ててくれ、ふたたび病気の再発し た彼女のもとを訪ねようとします。大滝は自信を持って未杉に対し、 「俺は、この時のために、医学を学んだんだ」 と呟き、病院を出ていくシーンで終わります。 (本当は、最後の部分がもっととんでもない設定だったのですが、どうもつじつ まが合わなかったので、いま急きょ変えてしまいました。本当は急いで彼女のも とを訪れなくてはならない状況が起こり、一条に頼んで戦闘機で外国で治療を受 けようとする彼女のもとを訪れようとします。その時に、そこまでしなくてはい けないのか、と言う一条の問に対し上のように答え、旅だっていく。と言う感じ でした)
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