空中分解2 #0708の修正
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職場での飲み会のそれも二次会からの帰り道である。 「よお、ふみちゃん。行こうよ」 二人だけで飲み直そう、というのだ。 「だめっ」 芙美子はぴしゃりと決めつけた。こうでも言わないと、男はどこまでもしつこ い。 他の連中は、先をどんどん歩いて駅に向かっている。 「だから、ちょっちょっとだけ。ね、軽くいっぱいだけ」 目はうつろだし、まっすぐ歩けないほど酔っている。 「だめですよ。もう遅いし、これ以上飲んだら明日また大変ですよ」 酔った中年男が聞き分けてくれる筈がない。そう思いながらも、芙美子はそん なことを言わなければならなかった。 「ふぅっ。いやに、ヒクッ、いやに冷たいじゃないの。そうか、俺のことが嫌い なんだ。あっそう、わかったよ、よ−くわかりました。ゲフッ、ウ−。うん、そ うだよな。そんなんだ。どうせ俺なんか嫌われもんだよ。知ってたんだ、わかっ てました」 始まった。この男は、酒を飲むといつもこうだ。他の連中のところには行かず に、必ず芙美子のところに寄ってきてはしつこくからみつく。 実のところ、芙美子はこの男が好きだ。正しくは好感を持っている、というべ だろう。仕事のことでも、私生活のことでも他人の前では、決して愚痴をこぼさ ないし、ぼう洋とした風貌からは想像出来ないようなきめ細かさも備えていて、 芙美子は驚かされたこともあった。 「で、でもね。俺あ、ね。お前のことが好きだよ。うん、好きら。ウッ、ふう。 好きだったあ、好きと言えずにい・・次、なんだったっけ。まあ、いいか。だあ らね、最後のお願い。ん、飲みにいこう、れっ、ちょっちょっと」 それが、酒を飲むとこの始末である。 「もう、いいっ」 芙美子は、男をおいてみんなのところへかけ出した。しばらく走ってから振り 向いてみると、男は道端にへたりこんでいた。 この項 おわり あとがき とうとう中年の酒飲みの話になった。「こんな男に誰がした」と言うべきかも知 れないなあ。あははは・・・。
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