空中分解2 #0661の修正
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突然、一美の叫び声。見ると、健司が起き上がって、一美に近付いていくところ だった。一美は恐怖のためか、半ばパニックしながら、剣をメチャクチャに振り回 している。 「一美!」 康司が慌てて一美のところに飛んでいく。そして落ちてた剣を拾うと、それを健 司に向けながら、一美を背中に回してかばう。 「わーっ!」 今度はこっちがパニック。いくら人数が減ったとはいえ、とても、あたし一人で 対処できる人数じゃない。何とか一人を倒すことはできたけど、そのあと残り五、 六人の兵士達に一斉に飛びかかられて、あたしは身動きが取れなくなってしまった。 「てめぇら、博美に触るんじゃねえ!」 康司は一美を背にかばいながら移動してくると、あたしの体を押さえつけようと する兵士を後ろから引き剥しては殴って気絶させる。 一美も剣を持って、兵士を後ろから殴って気絶させ、あたしの周りからは見る間 に兵士の姿が消えた。後には気絶した兵士が山を成している。 「さて、と。とりあえず雑魚は片付いたから、あと一人か。しかし、この場合、残 った一人がちょっとばかし問題なんだよなあ。」 康司は剣を放り出すと、怒りを露にしている健司に向かい合った。 「康司! てめぇ……。」 健司がうなる。 「あとは、お前だけだぜ。他の連中はおねんねしちまったけど、どうする?」 康司がからかうような口調で言った。 「ふざけんじゃねぇ!」 健司が怒って康司に殴りかかる。康司は、そのパンチを左腕で避けながら、同時 に右の拳を健司に向かって突き出した。 バキッ! すごい音がして、康司の拳が健司の顔にめり込み、その反動で健司が吹っ飛ぶ。 「二人とも、ちょっと下がってな。俺、こいつと決着つけちまうから。」 康司は健司から目を離さず、手だけであたし達を押し留めながら言う。 健司が頬をさすりながら起き上がり、再び康司に向かい合う。二人は空手の型を 決めながら互いに牽制し合い、そのまましばらくにらみ合いが続く。どちらも隙が ないらしく、じりじりと移動しながら互いに攻撃できないでいる。 「ハアーッ!」 今度は康司が仕掛けた。 健司は康司の拳を受け止めて巧みにかわし、返す手で康司に突きを入れる。しか し、康司はその動きを予測していたらしく、あっさりかわすと、続けざまに拳を突 き入れた。 ビシッ! ビシッ! と空を切る音がして、それぞれが素早い攻防戦を繰り広げ る。 と、突然、二人がパッと離れ、肩でハアハアと息をしながら、にらみ合った。 「康司、なかなかやるじゃねえか。だが、まだ少し攻撃が甘くなる癖は直っちゃい ねえようだな。」 「へっ。よく言うぜ。その割には何発ももらってるじゃねえか。そっちこそ少し防 御が甘いんじゃねえのか?」 そして、また、素早い動きで繰り広げられる攻防戦。実力はほとんど互角のはず なのに、康司の攻撃が時々決まるらしく、健司がだんだん消耗してきたみたい。 それに伴って、ますます康司の攻撃が決まるようになる。その拳が健司の腹に決 まり、喉元に喰い込み、顔面に炸裂する。やがて、声もなく健司が床に倒れていっ た。 康司もかなり疲れたらしく、そのまま座り込んでハアハア言ってる。 「大丈夫?」 一美が駆け寄る。 「ああ。」 康司はゆっくりと立ち上がり、健司を見下ろした。 「なんか、健司にしては動きが鈍かったな。いつもの健司なら、こんな簡単に決着 が付くわけないんだけど……。ま、いいか。とりあえず縛っとこう。」 康司は、兵士達が持っていた縄で、健司を縛り上げた。 そして一息つくと、 「しかし、二人ともひでえ格好だな。」 康司がからかうような口調で言う。 「そんなこと言ったって、しかたないじゃない!」 あたしはムッとした。好きでこんな格好してるわけじゃないのに。 「こりゃ、まず服の調達をしないと駄目だな。」 「服の調達って……。」 「これだけ広い城なんだからさ、探せばちゃんとした服の一着や二着くらいあるだ ろう。」 −−− 八章終わり
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