空中分解2 #0616の修正
★タイトルと名前
★内容(1行全角40字未満、500行まで)
ラミアは、ルミアを身代りにしてジュンの街に出かけ、そこでラフラに出会った ことを。そしてフェミルは、ジュンの街でルーラという女の子と出会って、なんと なく気が合って、なんども一緒に遊び歩いたことを。そして、それぞれ、ラフラ、 ルーラという偽名を使っていたことを。 二人の説明を交互に聞き終わったフロール卿とランベル卿は、それぞれため息を ついた。 「困ったものじゃのう。ワシはラミアとファルル殿と結婚させるつもりでいたのだ が、さて、どうしたものかのう。」 と、そこへファルルが口をはさむ。 「ランベル卿。先程、ルミア殿はルベリア卿の娘だと言われましたね。」 「うむ。」 ファルルはランベル卿の答えにうなずくと、ルミアを見つめて言った。 「私は、ランベル卿の娘ラミアという名前にではなく、また、ルベリア卿の娘でも なく、ただ、あなたの人柄そのものが好きになったのです。ルミア、私の元に来て くれますか?」 ルミアは、一瞬はにかんだ後、やがて、こっくりとうなずいた。 「ええ。」 ファルルはにっこりと微笑むと、二人の卿に宣言をする。 「ランベル卿、それに父上。ラミア殿はフェミルに任せ、私はルミア殿と一緒にな りたいと思っております。」 ランベル卿は、再びため息をつくと言った。 「ラミアよ。お前はフェミル殿に嫁ぐ気はあるか?」 「ええ。フェミル様さえよろしければ。」 即座に返事をするラミア。ラミア自身も、ファルルよりはずっと付き合いの長い ラフラ、つまりフェミルの方がお気に入りだったのだ。 「フロール卿。我々の思惑とは少し違ってしまったようですな。だが、フロール卿 さえよろしければ、フェミル殿をランベル家の婿として迎え入れたいと思うのです が、いかがでしょうな。」 「ふむ……。そうですな。それがいいかもしれませんな。」 フロール卿は少し考えてからうなずいた。 フロール卿もランベル卿も、友好関係をさらに強化するために、それぞれの息子 と娘を結婚させ、血縁をつなげたいと思っていたのだ。 だが、それなら、ラミアの相手は何もファルルではなくフェミルでもいい筈なの だ。ただ、二人とも、順番としては長男からという考えだったのだ。 しかも、ファルルに元ルベリア卿の娘ルミアが嫁ぐことになれば、ルベリア卿と ランベル卿とは非常に近しい親戚に当たるのだから、単にファルルとラミアを結婚 させるだけよりは、ずっと強い結びつきができるではないか。 その上、ランベル家も婿が取れて安泰になるのだ。 二人の卿は互いに利害の一致を見て、満足そうにうなずいた。と、マリカが一言。 「ルミアの嫁入りは、もうしばらく待って下さいね。フロール家の嫁として恥ずか しくないだけの躾をしなければいけませんから。」 大幅な予定変更はあったものの、ファルルとルミア、フェミルとラミアという二 組のカップルの婚約の儀式を無事に終えて、帰りの馬車の中でランベル卿はとても 満足げだった。 「ルミア。このことはあなたのお父様にも報告しなくてはね。」 マリカが、そう言って、ルミアの肩を抱く。 絶対に無理だと思っていたファルルとの結婚が確実のものとなって、驚きながら も夢心地になっているルミア。そして、思いがけない相手との再会と婚約に戸惑い と嬉しさを覚えながらも、それがいまだに現実とは思えないラミア。 二人とも、ふわっとした幸せな思いに呆然としたまま、馬車に揺られていく。 マリカは、そんな二人の肩を抱き締めると、二人の結婚式とその準備に思いを馳 せながら、ウェディングドレスを纏った二人の姿をあれこれと想像してした。 それから約一年後、とある街で、一つの結婚式が行なわれていた。 新郎新婦は、いずれも平民であったが、招待された賓客の中には卿の称号を持つ 高貴な身分の者が二人いて、そのいずれもが新婚夫婦であったという噂が立ってい た。 噂によると、新郎は片方の卿の屋敷に務めていたことがあるという。 そしてまた、新婦はもう一方の卿の奥方様の実の妹であるという噂もあった。 これらの噂の真偽の程はさだかではないにしろ、とにかく、高貴な身分の者が招 かれていたのは事実らしく、実際、平民同士の普通の結婚式とは思えぬほど贅沢で 華美であったという。 −−− The END
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