CFM「空中分解」 #1526の修正
★タイトルと名前
★内容(1行全角40字未満、500行まで)
庇護するもの、守るもの。 そんなものをずっと求めていたような気がする。 庇護されるべきものに、ずっと、なりたくて。 「あ、やっぱり降ってる。」 会社から出た途端、顔をしかめる。傘を持ち歩かない性分が、うらめしい。 会社勤めも五年を数えると置き傘の一つも普通はあるものなんだけど。 小雨ならためらわずに駅まで走る。しかし今回はちょっとためらう程の土砂ぶり だった。 ふぅ。仕方がない。いつまでも会社の前でつっ立っててもどうにもならない。 土砂ぶりの雨の中に足を踏みだす。流石にこんな日はみんな傘を持ってきているらしい。走っている人すらいない。 殆どやけで大股に歩く。これだけ降られると走ろうという気も起こらない。 家に帰るなりシャワーを浴びてほっと一息つくと、お湯の沸くのを待って、ホットレモネードをつくる。 家人はまだ帰って来ていない。 世間で言う婚期を過ぎて、こんなふとした瞬間に自分が何をしているのか疑問に思うことが増えてきた。 このまま会社の為に働いて働いて、くたびれて人生を閉じるのかと。 仕事は好きだけれど、それを人生にしてしまう程のものかと。 主婦は日々何を考えて暮らしているのだろう。 言われるままに見合いをして、ずっとそのことについて考えている。 結婚をして子供を産んで、望みを次代に託すのもいいかもしれない。 時間の大半を子供と、そして少しだけ旦那の為に費やして。 旦那の庇護の許で悠悠自適に。 これこそが長年求めていたものでは無かったか? 余りに返事を渋っているので、遂に相手がしびれを切らして断ってきた。 面目が立たないと家人はうるさく言っているが、私はなんだか他人事のようだ。 これで良かったような気がしている。 結局自分を守る傘は自分の手で開かないといけないのではないだろうか。 暫く抜けるような空が広がっていた。 Ende
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