CFM「空中分解」 #1455の修正
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キンセイの瞳が黄金色に光っていた。 渦の中心のたくさんの針が、闇にすいこまれていく。 と同時に。 強烈な光が、闇を切り裂く。 闇が悶えた。ようにみえた。 悶えた闇の中心に、さらに光の針を放つ。 突然。 闇が消えた。 明るい陽射しが降り注ぐ。その中で、より以上の光を放射しているキンセイ。力を集 中し、針に込めたための後遺症。 闇は光によりその力を相殺され、『聖なる石』により魔はその生を消滅させられた。 完全なる闇を、相殺して、なお、あまりある光を発する者ИИ光の一族キンセイ。 闇の魔を倒せる一族。 「キ、ンセイ」 ペルセフォネのかすれた声が背後に響いた。 ぴくり、と顔を起こしたキンセイは、振り返った。 少女神の心配気な表情に気付き、微笑む。 辺りが優しく和み、恐れを消し去る。慈愛に満ちた雰囲気。 キンセイは歩み寄りИИおお、大地母神ガイア様に似ていらっしゃる。思わず、ペル セフォネは頭を垂れた。 キンセイの今だ輝いている手が、動けないデーメテールの足首に触れる。 「動かないでください」 淡い光が、掌から発せられ、足首に当たる。と、見る間に青く変色していた皮膚が美 しい肌色に戻った。 「もういいです」 「ありがとう」 キンセイの力を知っているデーメテールは、微笑み立ち上がった。 痛みはなかった。 「何なの」 ペルセフォネは間近で始めて見た、魔族とユミアウラの闘いに、そして、キンセイの 雰囲気に呑まれ、声が震えていた。 「キンセイはどんな怪我でも治す力を持っているのですよ」 ペルセフォネは呆然と母親を見、キンセイを見た。 「怪我……」 思い出して、キンセイの右腕の衣を捲り上げる。 キンセイの怪我は既に跡形も無く治っていた。よく見れば、その部分だけ、ほんわり ピンク色の皮膚。新しい、生まれたての赤ん坊のような。けれど、切り裂かれた衣服が、惨めに垂れ下がっているため、どこか、痛ましげ。 「あ……」 思い出した。 キンセイが怪我をしたのは、自分達のせい。 もし、あの時キンセイがよければ、真空弾はペルセフォネ達を貫いていただろうと。 だから、よけきれなかったのだと。だから。 だから、キンセイが怪我をしたのだと。 「ありがとう……」 涙が頬を伝った。 「ありがとう。お母様の怪我を治してくれて。あたくし達を助けてくれて」 しっかりと母によりそうペルセフォネに、キンセイはただ微笑み返していた。 けれど、ペルセフォネは気が付いた。 どこか、うらやましげに見つめている瞳に。 キンセイは光の一族だという。 闇と闘う術を持った者。 そして、ユミアウラの母なる存在。 そしてИИ医術を司どる者。 ユミアウラの母は、光の一族。 では、光の一族たるキンセイの母は? 故にその瞳に寂しさを漂わす者。 ユミアウラだから。 かなえられぬ、思い。 <終>
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