CFM「空中分解」 #1356の修正
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****************ΨΥΧΗ******************* 緑の大地が広がっていた。 心地良い風が頬をなぶる。風はほのかに水の匂いを運んでいた。 大きな石がぽつんと忘れられたように、白く浮き出ていた。 「よっと」 白い石の上に昇る。 はるか彼方に海が見えた。白い波が寄せている。 「んー!」 おもいっきり伸びをし、ごろんと仰向けに転がった。風が赤い髪をなびかせる。 トン 何かが側に降り立った。 「よ」 「やあ。どした何か用か?」 白い髪をなびかせた長身の少年が立っていた。 「母様が呼んでるんだ」 「母様が?俺だけ?」 半身を起こす。 「ううん。俺も。後『雷』もだよ」 「『風』と『雷』もか。変なの。何の用だろ」 「さあ」 『風』は肩をすくめてみせた。 「でも、俺やだよ。何か嫌な予感がする」 『炎』が怯えを見せた。肩を抱きかかえる。「嫌だよお。何か怖い」 「しっかりしろよ。ったく。その『力』の割には弱虫なんだから」 「好きで『炎』の『力』なんか持ったわけじゃないよお」 「いいから。さ、いこう」 しぶしぶ『炎』は立ち上がり、『風』とともに。 跳んだ。 「よく来ました」 母なるアウラは少し厳しい表情で二人を迎えた。 『炎』はぴんときた。ゆっくりと後ずさりする。 「どこへ行くのです。どこにも行かせませんよ」 太陽母神アウラの瞳が『炎』を捕らえ、『炎』は動きを封じられた。 「『雷』参りました」 紫の長髪をなびかせ、『雷』が現われた。 アウラは諾き、そして。 「ユミナニがお呼びです」 視界は一転した。 ユミナニは姿は持っていない。意識だけの存在。 そこに、大地母神ガイアと三人の子の『光』と『地』と『命』がいた。 続いて技術母神イナミテがこれまた三人の子とともに現われた。『海』と『氷』と 『幻』。 『炎』はこの状態を見て、一層強くあらがったが、無駄なこと。 ただ『風』がそっと手を握ってくれ、それだけがより所だった。 そして、ユミナニは『炎』が感じていたようなことを一瞬にして悟らした。 『炎』にとり、ただ恐怖だけの命令を。 「嫌だっ!」 『炎』は根限りに叫んだ。アウラの手から逃れようともがくが、力の差が違いすぎた。「『炎』よ。既に決定された事です」 アウラの声にわずかな悲しみがあった。 「だって俺。俺、あんな奴と闘えない。ねえ、母様だって知ってるじゃない。俺、嫌だ よお」 泣き叫ぶ。 見兼ねて『風』が声をかける。 「母様。『炎』は『力』は強いですけれど、なにせこの甘えん坊で泣き虫。闘いなどで きるとは思えません」 「もう決まったことですっ!」 激しい叱たの声と共に、『炎』の魂に激しい衝撃が与えられた。 「うわぁあっ!」 ***************ΨΥΧΗ******************** 「嫌……嫌だ……」 『カセイ』 優しく暖かい声が脳裏に響く。 −−カセイ……。 一瞬にして意識が戻った。 はっきりしない視界が徐々に明確になってくる。若い、力強い光と共に見た事のある 顔が視界に広がっていた。 「ア、アポローン……」 青年神アポローンは微笑みを浮かべ、諾いた。 『随分と無茶をしますね。怪我は随分とひどく、手当はしましたが二日は動かさない方 がよいでしょう』 「ここは?」 白い柱が目についた。見事な彫刻群。 「神殿」 『そうです』 アポローンはついと立ち上がると、扉へ近付く。 『いいですか。無茶はやめなさい』 一言言い残して部屋を出ていった。 入れ違いに村長や神官が入って来る。 「お加減はいかがですか?」 もお、最敬礼せんばかりの態度である。 カセイは軽くため息をつき、それでも笑って答えた。 「大丈夫です。それより村人の方は?」 「それはもう。カセイとアポローンのお陰で皆、無事で。まったくなんとお礼を言って いいやら」 −−アポローンが何かやったんだろうか? 疑問が沸き上がる。少なくともあの『力』の放出の時、アポローンはいなかった。 「広場は台無しでしょうね」 「おお、ごぞんじでしたか。しかし、それはアポローンの御力によるもの。なに、すぐ 元通りにしてみせます」 「?」 <続き>
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