CFM「空中分解」 #1207の修正
★タイトルと名前
★内容(1行全角40字未満、500行まで)
「そうか? じゃあ、俺達もつき合うぜ。」 結局、四人で教員室に行った。教員室で山下先生の姿を見つけ、挨拶をす る。 「先生。お久しぶりです。」 「おう、久しぶりだな。元気でやってるか?」 先生は、相変わらずだ。 「ええ、まあ、なんとか。」 「ところで、どっちが博美だ?」 「僕ですけど。」 「お、そうか。しかし、こうやって見ると本当に一美ちゃんと同じ顔してる なあ。それに、博美も女の子なんだし、呼び捨てにするのはまずいかな?」 山下先生は、相変わらず少しぶっきらぼうな感じである。喋り方は少し雑 な感じだし、女の子は一応名前に「ちゃん」を付けて呼ぶけど、男子生徒の 方は名字でなく名前を呼び捨てにするので、人によっては、とんでもない教 師だと思うかもしれない。 (たまにいるんだよね、こう思う人って。で、そういう人に限ってヒステリ ックだったりするんだ、これが。) だけど、実際には生徒の面倒見もいいし、それに名前を呼ばれることで、 かえって親密間がわき、生徒からは人気がある。 「いえ、構いません。かえって、ちゃん付けされると変な感じがするんです。」 「そうか。だけど、まあ、元気でなによりだ。皆には、もう会ってきたのか?」 「いえ、まだなんですけど。」 「そろそろ会も始まる時間だろ? 教室の方へ行かなくていいのか?」 僕は、どう答えていいのか判らない。だって、なるべくなら皆には会いた くないもんね。 少し言葉に詰まっていたら、脇から康司が答えてくれる。 「これから行くんですけど、その前に先生に挨拶をと思って。」 「そうか。じゃあ、僕もすぐ行くから、先に行っててくれないか?」 「はい。それじゃ、失礼します。」 結局、教室に向かう羽目になってしまった。 やっぱり、ちょっと緊張する。と、緊張のせいか、ちょっとトイレに行き たくなってしまう。 「ちょっと、悪いんだけどさ、トイレに行きたくなっちまった。先に行って てくれないか?」 「おう。判った。」 昔の癖で男子トイレのドアを開けようとして、そこで気付き、慌てて女子 用のトイレに入る。 用を足して、少し緊張をほぐしてドアを開け、そこで深呼吸を一つ。 気持ちを落ち着かせながら教室に向かい、教室のドアを開けようとした時、 「久しぶりだな。元気してるか?」 なんて、声をかけてくる奴がいる。振り向くと、沢田だった。 「一美、ちょっといいか。」 あ、そうか、沢田の奴、僕を一美と間違えてるんだ。だけど僕は一美じゃ ないから、 「一美に用事なら、部屋ン中にいるはずだよ。」 って答えてやった。だけど、その辺の事情を知らない沢田の奴は、 「何、訳の判んないこと言ってんだよ。とにかく、ちょっと来てくれ。」 と、無理やり、手を引っ張る。 「お、おい、ちょっと待てよ。僕は一美じゃないんだってば。」 でも、力ではかなわず、引っ張られていってしまう。そして教室から少し 離れた所で、 「あのときはごめん。また付き合ってくれないかな。俺、やっぱり一美じゃ ないと駄目なんだ。」 あのときって、一体いつの話してるんだ? この男は。 「だから、僕は一美じゃないって言ってるだろ。一美なら教室の中にいるは ずだっつうのに。」 「怒ってんのは判るけど、機嫌直してさ、また昔みたいにつき合ってくれよ。」 「だから、僕は一美じゃないんだってば。」 そう繰り返した時、健司、康司、それに一美が駆けつけて来てくれた。沢 田と僕とのやり取りが聞こえたらしい。 「おい、沢田。その手を離しな。」 健司が、少しドスの効いた声をかける。 「健司。お前には関係がないだろうが。これは、俺と一美の……あ? あれ?」 「あたしなら、ここにいるわよ。言っときますけどね。あたし、沢田くんと なんか二度と付き合う気はありませんからね。」 沢田の奴、その言葉が聞こえているのかいないのか、とにかく、呆然とし ている。 しばらくして、気を取り直すと、 「え? そっちが一美? じゃあ、こっちは誰なんだ?」 「誰だっていいでしょ。沢田くんには関係ないんだから。あ、それから、あ たしの名前を呼び捨てにするのは、もうやめてよね。さ、博美、行こ。そろ そろ始まるわよ。」 「ああ。」 僕は、呆然としている沢田を置いて、健司達と一緒に教室に入った。 それと、ほぼ同時に山下先生が教室に入ってきた。 皆が一斉に立ち上がる。元クラス委員の小川が、半ば悪ふざけで号令をか ける。 「起立……気をつけ……礼……着席。」 そこへ、沢田が呆然としたまま入ってきた。 「お、沢田、遅刻か?」 山下先生が、ふざけて声をかけると、皆がドッと笑う。 「さて、皆、久しぶりだな。どうだ。高校でも元気でやってるか? 早いも んで、お前らが卒業してからもう一年経ったんだけど、皆、あまり変わらん な。」 そんな、先生の言葉に、 「先生、ひどい。そんなことないですよ〜。」 なんて抗議の声が上がる。あれは、クラスでもチビの方だった原田淳子だ。 「そうか? あまり変わったようには見えないがな。」 「これでも、ちゃんと成長してるんですよ。ほらあ。」 おもむろに立ち上がる。 「そう言えば、淳ちゃんは、もっと背が低かったっけな。どれくらい伸びた んだ?」 「高校に入ってから、もう10cmも伸びたんですよ。まだまだ伸び盛りで すからね。」 「そうか。」 先生は満足そうに一息付くと、 「他にも背が低いって悩んでる奴はいると思うけど、あまり心配することは ないぞ。高三くらいになってから伸び始める奴もいるからな。」 −−− まだあるよ −−−
メールアドレス
パスワード
※書き込みにはメールアドレスの登録が必要です。
まだアドレスを登録してない方はこちらへ
メールアドレス登録
アドレスとパスワードをブラウザに記憶させる
メッセージを削除する
「CFM「空中分解」」一覧
オプション検索
利用者登録
アドレス・ハンドル変更
TOP PAGE