CFM「空中分解」 #1123の修正
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麗子と留美子、悪の姉妹の家。 「やってしもたー。ビル一個潰してしもたんやー」 健作は青ざめた顔をして言った。体が猛烈にだるい。これは土曜日の午後、パチンコ を6時間もしてかろうじて6千5百円儲けたせいではなく、昨夜の怒りに任せた狼藉の ため、流石に疲労が蓄積されているのであった。 麗子と留美子は顔を見合わせた。 「えーー!それじゃ、福原のソープ謎の崩壊って新聞に出てたけど、あれ、健作くんが つぶしたって訳ぇー?」 「そーなんや。ひょっとしたら人も死んだかも知れん。ゴキブリみたいに壁にベチャッ て投げ飛ばした奴がおんねん」 「あっ、その人ならね、奇跡的にビルの廃墟から救出されたって書いてあったわ。月曜 神戸銀行の人だって」 麗子が健作を安心させようとして言った。 「そっ、そう。よかったー。17で人殺しやなんて、たまらんからなー」 「でも、その人危篤なんだってー」 留美子が口をはさんだ。 「ひえーーーーーーー、やっぱり僕は殺人犯やーーーーーー」 「これ、留美ちゃん、嘘をついてはだめ!健作君、安心してたったの全治3箇月だって。本当は」 「よっ、よかったー。留美ちゃん、もー、えーかげんにしてやー。僕、気が弱いんやから」 「きゃははは、本当に健作君って真面目なんだから。面白かったー。だけど、どうして ビルを壊したりすることになったの?」 無邪気に尋ねる留美子を健作は邪悪な目で見つめるとさっきの仕返しをするべく答え始めた。 ○○、○○○○で○○。○○○○...」 バッキーーーーーーーーン 「痛いなー、麗子、何すんねん!」 麗子にスリッパで思いっきり頭を張り倒されて健作は怒鳴った。 「留美子はまだ中学生なのよー。一体何てこと言うんですか!いやらしい!」 「留美子、あっち行っといで!」 留美子は好奇心で目をらんらんと輝かせながら名残惜しそうに部屋を出て行った。 「しかし、健作君、あなた大変よ。暴力団を敵に回したんだから」 「大丈夫やてー、そやかて僕が夜は女に変身するなんて誰も思いつく訳ないやんか」 「なんぼ、あいつらが僕を探したかて絶対見つからへんわ。当分、夜の三の宮には近寄らへんし。大阪へ行こ」 健作はそう言いながらも一抹の不安を感じていた。と言うのも、組員に人違いである ことを訴えた時に「神戸第三高校の山口明美」と名乗っていたのを思い出したからであ る。 神戸市立六甲中学校門。 黒塗りのベンツが止まっている。 車内にはあの組員が包帯でぐるぐる巻きになりながら、気の弱い小柄な相棒と見張りを していた。 「くっそーーーー、山口めーーー、ただでは済まさんぞ。第三高校の名簿調べたら山口健作いうのんしかおらん。その家族を住民登録で調べたら明美いう妹がおるやんけ。 一体どーなってるんかよーわからんが、ともかく山口明美いう名前が怪しい」 男は時折襲ってくる痛みを復讐のエネルギーに変換しながら言った。 「兄貴ぃ、もういいんじゃないですか。ビルの方は保険が下りるんだし」 「あほかお前、このまますましてどないするんじゃ。保険の会社員、ごちゃごちゃ言いよったからドス抜いて指の間に刺したったら素直になりよったけど、金で片がつくこと ないんや」 「そやかて、あの女人間やないのかも知れへんような、もうかかわらん方が...」 「きょった。あいつや。ここの番長に小遣いやって顔、写真見たから間違いない」 明美はキャピキャピと友達と笑いながら校門を通り過ぎた。 突然二人の黒づくめの男、一人は包帯の白さとコントラストがあぶなかったが、が明美を有無を言わさず拉致し、ベンツに乗せると走り去って行った。 つづく
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