CFM「空中分解」 #1093の修正
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明美に変身した健作は、また夜の街をうろついていた。 その辺がやはり健作は男の子というか、大胆なのであった。 「今日はどこに行こっかなー。ディスコは変なやつらに目を付けられたしなー。やばいからなー。そっだなー、どーしょっかなー」 夜ごとの不良じみた生活のせいか、はすっぱな言葉で明美は考えていた。 突然、雑踏が二つに割れた。 「どけどけどかんかい。ボケ!」 「ちょっとすんませーん」 黒いスーツをきた男達が雑踏を押し分けかき分けしてこっちにやって来る。 「山下組やろか、それとも三和会かな。何慌ててるんやろ」 (しかし、腹立つなー。このレスポンスの遅さはどうだ。テンポが狂う。夜の11時台にオンラインで書いたりするんじゃなかった) 背の高い方がこっちを見て叫んでいる。 「へー、リリーって人を追い掛けているかー。何があったのかなー」 明美はリリーを探そうと後ろを振り返った。 しかし、そこは阪急電車の高架下の壁があるだけだった。 「?」 男達はこっちに向かって道路を車をキキッと止めさせてやってくる。 「?」 明美は自分を指さして数メートルに迫った男達に尋ねた。 二人は同時に頷いた。 「ちゃうちゃう!」明美は必死に首を振った。しかし、男達は明美の前に立ちはだかり、明美の腕をとった。 「えーーーーーーーー、人違いですぅ。私、明美といって神戸第三高校の....」 「何がちゃうちゃうや、リリー、そんなことでわいらの目を誤魔化せると思うとるんけ。ボケ」 「そうやがな。リリーさん。はよ仕事にもどって稼いでやーーー。ほな、いこかーー」 タイミングよくダークブルーのベンツがピタッとそばに付け、運転席から目付きの鋭い若者が明美を睨んだ。 「ほっ、本当に人違いですぅ。私、リリーなんていう人とちゃいますっ」 「またまたまた、リリーちゃん、えー加減なことぉー。ほな、学生証、見せてもらいまひょかー」背の低い男が言った。 「ええーーーー」明美が健作の写真のついた学生証などもって来ている訳がない。 「そら、見てみいや。こら!リリー、お前、人ナメくさって。ボケ。いてこましたろか、われ」粗暴な男が手荒くリリー、いや明美を扱って車に放り込むように乗せた。 「ああーーーーーーーーーー」 ベンツは猛然とダッシュし、駅の北側の交差点を北に折れた。 つづく
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