CFM「空中分解」 #0746の修正
★タイトルと名前
★内容(1行全角40字未満、500行まで)
学校の帰り道、なんと人が倒れていた。駆け寄って見ると、私と同じくらいの女子( つまりは高校生)で、どこぞやの制服と思われる紺の服は土だらけであった。顔を見る と多少怪我をしているのか、血の筋が頬を走っている。私は恥ずかしいながらも抱き起 こし、ハンカチで傷口を押さえた。そうすると、痛いのか、それまでグダリとしていた 彼女はピクピクと動いた。そのたびに、こっちもドキドキしてしまう。 道の真ん中でこうしていてもしょうがないので、近くの公園まで運んだ。女子とは縁 のない私なので、どう運んでいくか考えるのに少々時間をかけてしまった。結局抱き抱 えて運んでしまった。なんと軽くて、柔らかいものなのだろう、と感じた。 この公園はあまり人が立ち寄らない。でも、万が一ということもあるから、ずーっと 奥のフェンスのそばのベンチに腰を落ち着けることにした。なんにしても、経験がもの をいうということをこのときほど感じたことは無かった。 時間もたって、余裕が出てきた。見てみると、なかなかかわいらしい顔だ。髪も適度 の長さで・・・うっとりしてしまう・・・いかん、人命救助だった。 と、急に相手は気がついた。私の方を振り向くと、焦点を合わせるかのように私を見 た。私はなんとなく、悪いことしたかなぁ〜と思って弁解がましい言葉をずらずらとな らべてしまった。しかし、彼女は無表情。 「あのね。あなたはあそこの道でぶったおれていたの、だから私が−−−たまたま通 りかかったんですよ−−−ここに運んだわけ。誤解しているんだよ。」 「・・・・・・・・・」 「頭、痛いのかい?うったのかなぁ・・・」 「・・・・・・・・・」 「・・・動揺しているんだね?」 「・・・・・・・・・」 「心配しているんだから、何とかいえよ!!」私はこの無表情な女に無気味さを覚えた 。 「プロモードチェックOK。」彼女は突如、魅力的な声でなんかわけの分からんこと を言い出した。「機能ほぼ正常。プロIIからの攻撃による損傷は外部のみ。」 「・・・はぁ・・・」 「熱源反応極至近距離半径50cm以内に確認。全長172cm〜186cmの範囲内 の多細胞生物と推測。」 「・・・分かったよ、でも近寄ってほしくないならもっとストレートにいってほしいな ぁ、ちょっといやみだよ。」 「多細胞生物、コンタクトを求めて来ている。有害か無害か?」 「あんたねぇ!!」 「プロIIとの戦闘は未だ続行中。ゆえに、総ての時間に油断を許さず。」 「この野郎!!」 大声を張り上げた瞬間、私は目の前が暗くなるのに気がついた。つぎにバサァァァァ ンというフェンスにぶつかる音・・・目をあけてみると、この変な女が仁王立ちでこち らを伺っている。この野郎にどうやら殴り飛ばされたようだ・・・テテテ・・・ 立ち上がって見ると学生服がびりびりだ。私はもう起こる気にもなれなくなって、ベ ンチに座り直した。この牛女は頭が変なのだ。そんな奴にはかまっていてもしょうがな い。とはいっても、すごすごと帰るのは逃げるようで癪だ。と、いうことで女を睨みか えした。すると・・・ 「プロI、多細胞生物と交戦。出力23%でコークスクリューパンチ一発を見舞う。 相手、反能無し。」 馬鹿野郎、ジョーじゃねえんだ。ヘヘ、ヘヘ、って笑って向かっていけるか・・ ・おーいてぇ・・・ 「プロI、勝利を確認。しかしプロIIの反応は感じられない。」 「プロIIは、あっちだ!!」からかううつもりで私は言った。 「プロIIの情報を得た。任務遂行!!」 牛女はそういって凄まじい勢いで走っていった・・・。 その次の日、同じ道を用心しながら歩いていると、肉塊が散乱しているを見付けた。 私ははたとと考えた。これはプロIのものなのだろうか、それともプロIIのものなの だろうか、と −−−FIN−−−
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