CFM「空中分解」 #0745の修正
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「ゲーム」 今朝、私はいつもより早く目覚めた。身支度を整えて書斎へ入る。 冬の透明な光が書斎に窓枠の陰を落としている。 私は清潔な机の前に座った。遠くに山並みが見える。目を細めて私は考える。 計画は完璧だった。要員は選抜かれた精鋭だった。能力は保証されていた。 私には、判らない。なぜ命令を言われた通りに遂行しないのだろう。 考えるのは、決めるのは、私の仕事だ。彼等の仕事は、・・・・・・・・。 たぶん人選を誤ったのだろう。 ドアーがノックされ秘書が新聞とお茶を運んで来た。 木々には、葉がなかった。 「手を洗う。」 ぼくは手をよく洗う。 朝起きて洗顔の時に、食事の前に、外出の前に、 なにかをした後は、手を洗うことにしている。 時々街で見知らぬ人が親切にぼくに肩や、腕を貸してくれる。 もしも、ぼくの手が汚れていたら悪いものね。 ぼくは目が見えないんだ。だから、ぼくは良く手を洗う。 「犬」 時間は12時を廻っていた。タクシーに乗るお金はあったけれど、歩いて帰ることに した。春だったけれど寒くはなかった。前から、犬が来た。歩道は広くて3メートル 位の幅があった。犬は、ぼくとすれ違う時に車道に降りてぼくとの距離をとった。 10メートル位歩いてから振り返ると、歩道に戻る犬の後ろ姿が見えた。 「夢」 夢の中で、起きて思考している。これは夢なんだと思いながら。ぼくは朝が苦手だ。 「窓の明かり」 駅から家に帰る道すがら、窓に明かりがついている。あれは家の明かり。 で、あれは部屋の明かりです。家の明かりが少なくなりました。 「家族」 村が破壊された。大家族も崩壊した。家族も生き長らえることは出来ないだろう。 カップルも愛を失っている。で、個人はどのように破壊されるのだろう。 だって、もう引き返すことは出来ないのだから。興味があるのはその点だけだね。 電話がなった。 「いいネタがあるんですよ。この株は値上がりしますよ。」 ぼくは、電話を切った。 「ねえ、面白い映画をやっているのよ。一緒に行かない。」 ぼくは、電話を切った。 「さようなら」を言わなければならないのかも知れない。 さようなら、ぼく。さようなら、あなた。 Good−by 完
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