CFM「空中分解」 #0729の修正
★タイトルと名前
★内容(1行全角40字未満、500行まで)
2ヶ月くらいの長いブランクです。恐らく皆さんの記憶にないと思われます。 でも、読んで感想を聞かせて下さい。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 彼女の踊りと軽やかな笑い声は集まった人々を魅了した。石畳の庭園はラーラと、 踊り子達を一目見るため、人だかりができていた。 一曲終わったところでラーラは、 「ふぅ、私もう疲れたわ。あとは見物させてもらうわね。」 と眩い笑顔で、そう言った。スウッと頬を伝って顎から汗が滴り、キラキラと光って 石畳に落ちて綺麗に弾けた。 フッと風向きが変わった。ラーラはいち早くこの異変に気付き風上を見て驚きと、 感激の声を洩らした。 「まぁ!戻ってらしたのね?リーナス様。」 「やぁ。久し振りだね、ラーラ。どうやら邪魔をしてしまったのかな?もう少し君の 踊りを見ていたかったな。あぁ、そうだ!誕生日のお祝いにこの花をプレゼントしよ う。」 「ありがとう!あら?この花は‥‥。」 「フフッ。『ルーンの花』だよ。」 彼は、ラーラの見事な金髪に蒼い小さな花を挿した。そして彼女の右手を取りその甲 に敬愛のキスをした。 「良く似合いますよ、お姫様。」 そして、パチッとウインクを飛ばす。(なんてキザなんだっっ!) ほんのりとラーラの頬はピンクに染まった。左手で頬を隠す仕草がオジサンの心を微 妙にくすぐる。可愛いなぁ、ムフフッ。である。 『ルーンの花』は、『魔の砂漠』にしか生息しない珍らしい花で、その深い蒼さは 辺りの風景を写し出す屈み鏡のように見える。花は一度開花したら1ヶ月程度も長持 ちする。あらゆる薬の調合にも用いられ大変重宝な花なのだ。また、この花には、精 霊が住んでいると考えられていて、この花を持つ者には、いつでも幸運がついてまわ る。と伝えられている。しかし、穫りに行く者は死を覚悟せねばとても『魔の砂漠』 へは入れないはずだ。このリーナスと言う男がどれほど凄い人物かが理解できる。 そのうち民の一人が彼の姿を発見した。 「おぉ、あのお人はもしやリーナス様ではないか?」 「なんだって?リーナスだと?あの超剣士か?」 「おぉ!本当だ!リーナス様だ。各地の戦地へと出向いていったと聞いておったが、 良くご無事で‥。」 次々と激励の言葉がかけられる。リーナスは軽く手を振った。 「おい!リーナス!リーナス・サーメント!良く無事に帰ってきたな。お前がいない 間は寂しくてしかたなかったぞ。」 「おぉ!サントスか!久し振りだなぁ。変わりはないか?元気そうでなによりだ。」 長身のリーナスに、少し太り気味の男が両腕を広げ駈け寄ってきた。背はいくらか低 いようだ。そしてお互いの無事と再会を祝って抱きあう。パンパンと肩を叩きあう様 子はどこの世界でも同じようだ。 「お前の造ってくれたプロテクターはなかなか良かったぞ。」 「ハッハッハ、何を言いやがる傷一つ付いてないではないか。」 「なにを!これでも毎日戦闘に関ったのだぞ。」 リーナスは、金色のプロテクト・スーツをはずす。確かに傷一つ付いてなかった。 「おかしいな‥‥。あれほどの闘いで傷一つないとは。」 「ハッハッハ、それだけ貴様の腕がもの凄いと言うものよ。さすが超剣士だな。」 「お前こそ剣士ならばこの俺よりも凄いではないか?」 「フッ、それは言うな。」 サントスはきまり悪そうに前髪をかきあげた。彼特有のテレ隠しである。 リーナス、サントス、ラーラは従兄弟なのである。しかし、サントスは彼等と違い、 カリスマ的(神秘的)な美しさを持ってはいなかったが、それでも並以上の顔立ちだ と言うことをついでに書いておこう。そしてかれらの一族は誰もが神秘的な能力を備 え持っている。証拠にリーナスの身体にはなぜかいつでも微風がとりまいている。 「あぁ、ラーラ様との再会を邪魔してしまったな。」 サントスは名残惜しそうにその場をさがった。お祭りとはいえラーラはこの都の司祭 (君主)なのである。いかに従兄弟であろうともその辺は理解のある彼だった。 リーナスとラーラはサントスを見送るとお互いに顔を見合わせて吹き出した。普段 外出を好まない彼が大勢の目の前で英雄と再会劇を演じあわてて逃げ帰った様子が、 とても面白かったのである。ラーラは司祭としてリーナスに語りかける。 「諸国の見回りごくろうさまです。」 リーナスは肩膝を立て、その褐色の腕を胸にあてて言った。 「有り難きお言葉、私、リーナス・サーメントは『リルミガ』と、この世界に平和が 還ってくることを心より望んでおります。」 いつの間にか庭園に集まった人々は踊りをやめて、この二人のやりとりを見物してい た。詩人だけはこの明るい雰囲気を守るため『勇者の帰還』を自慢のハープで弾いて いた。その安らぎに満ちたメロディに人々は心を奪われた。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− このつぎはいつになるかワカンナイけれど今はまだ出だしですから後を期待してネ。 UPするのが面倒なんだもん。大学ノートにびっちり30枚は書いてあるからなぁ。 まだ完結してないし・・・。それじゃそーゆーことでバイビー! SMB96724/ふぉろんくん でした。
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