CFM「空中分解」 #0702の修正
★タイトルと名前
★内容(1行全角40字未満、500行まで)
ちょっと気を抜くと10日も間が空いてしまう。 やはり、連載はむづかしい。 そうこうしている内にストーリーは急展開を始めるのであった。 ラミが商人の父親と一緒にハロン島から旅立つ日が近くなってきた。 一方、ルナの両親を通じて、サチとルナが正式に婚約をするべきであるという申し出 があった。サチは両親に呼ばれた。 「サチとルナさんは幼なじみだし、今も親しくお付き合いしているようだし、お父さ んもルナさんはとてもいい娘さんだと思う」 「そうだね」 「この間、ルナさんのご両親からお前達の婚約の話を持ってこられた」 「そう」 「お前さえ良ければ、お父さん達は大賛成なんだがね」 「うん...でも、まだちょっと...」 「サチも15になったんだし、魚の取り方も身につけたようだし、ここいらで将来の ことを真面目に考えたらどうだね。それじゃ返事をしておくからね」 「ちょっと、そんな...」 サチの父親は気が短くて、サチが積極的に拒否していないのをいいことに、ルナの家 にOKの返事をしてしまった。 「婚約、おめでとう。サチ」ラミはにこやかに笑って言った。 「うん、でも僕は...」サチにはそんなラミの姿が切なく思える。 「僕はラミのことが一番好きなんだ。それだけは分かって欲しいんだ」 「ありがとう。サチ。幸せになってね」ラミは相変わらず屈託がない。 「ラミ!僕は」サチはラミを抱き締めようとして突進した。 しかし、ラミはするりと身をかわし、サチはラミがもたれていたヤシの木を代わりに 抱き締めて、頭をいやという程打ってしまった。 ラミはサチがつかの間の恋をしているだけだと思っている。 実はラミはサチの悪友のタムを始め、島の男の子多数と恋をしていたのだ。 積極的で面白い男の子とは、つい羽目をはずして... しかし、別にラミが浮気な女の子というのではなく、ラミはラミなりに人生を楽しん でいたのであった。 ラミは父親と旅立ってしまった。南洋ではひらけているというルンガラ島にある自 分達の店に帰るとのことであった。 「サチ、ラミは行きよったで。お前は捨てられたんや。でも、ルナがおるからええや んか」サチがぼんやりと浜辺でラミ達を乗せた船が出ていくのを見送っていると、タ ムがやってきて言った。 「僕はこのまま、ルナと結婚してもうまく行かへんかも知れん」サチはぽつりと言っ た。 「そんなことないて。サチの結婚相手にはおとなしいルナがぴったりやて。ラミは確 かに洒落てたし、大人みたいな魅力があったけど、あいつはなー、助平やってんで。 お前は知らんかったと思うけど、この島の男とぎょうさん寝てるねんから」 「実は俺もリーナの目を盗んで...」バキッ。サチはタムを殴り倒した。 「信じられない。ラミがそんな女だったなんて」サチは海岸をフルスピードで走った 。サチの目から熱い涙が流れ、風に切られ耳から空中へ舞っていく。 「タムは僕にラミのことを諦めさせるためにウソをいってるんだ」 「僕にはやはりラミしかないんだ」 サチの一途さが、危うい何かを呼ぼうとしている。 穏やかな青い海と眩しい太陽もサチの心を変えることはできなかった。 つづく
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