◇フレッシュボイス2 #3507の修正
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テレビ朝日系で放送のドラマ「天久鷹央の推理カルテ」第七回を録画視聴。ネタバレ 注意です。 今回のエピソードで扱われた脳梗塞に限らず、血管が詰まるタイプの病気を故意に起 こさせるとしたら、死亡時に犯人が被害者のそばにいて何かしたと考えるよりも、何ら かの薬を投与したか、某かの薬物を注入したか、もしくは遠隔操作できる何かを使った か、ぐらいは医学素人の私ら一般視聴者でもすぐに思い付くはず。そこへ加えて、MR I室が脈絡なく、しかし意味ありげに映されたとあっては、磁力を連想せずにはいられ ない(なので、主人公が「密室殺人だ」と述べるのには違和感大)。と、大枠までは簡 単に見当がつくものの、どうやって血栓ができるように仕向けたのかとなるとさっぱ り。 とは言え、事件の真相や台詞の配置なども含めて、極めてオーソドックスな造りにな っていたように感じました。型から一歩もはみ出ていないミステリ。それだけフェアに 書かれている証だとも言えますが、さすがにこれは少々物足りないのではないかとも思 う。事件の構図自体は重層的で込み入っているのだけれど、ミステリの“文法”に従っ た複雑さであり、言ってみれば『アリアドネの糸』をしっかり握った状態で迷宮を進ん でいくようなものかしらん。 面白くなかったわけじゃないけれど、分かり易さが勿体ない、そんなわがままを言い たくなる話でした。 気になった点がいくつか。殺人装置が効力を発揮できるよう、犯人が増改築時にした 指示。普通に考えれば不自然で、「何でこんなことするんですか?」って建築に携わっ た人から疑問を呈されそう。 二つ目。「容疑者には、余命半年の者をわざわざ急いで殺す理由がない。あと少し待 てばよかったのではないか?」との理屈が展開されましたが、ドラマを観ていた限りで は、あの容疑者はなるべく早く殺したかったのではと思えてしまう。放っておいたら、 容疑者自身の不祥事が暴かれる恐れが十二分にあった訳で。 三つ目。この死因は真犯人も意図せざるところのはずだけど、もし心筋梗塞なりペー スメーカーの不具合なりで死因が下されていたとしたら、そもそも真犯人が想定したよ うな鷹央を悩ませ得る難事件と言えたのだろうか。 四つ目の気になるは、上三つとはニュアンスが異なります。真犯人の行為を罪に問え るのかどうか(無論、真犯人が生存しているものとして)。ターゲットを巧みに誘導し て、死の淵に歩ませてはいるが、その行動を選択したのはあくまでもターゲット自身。 方法自体、未必の故意に近いというか、乱歩が言うところの『プロバビリティの犯罪』 だし。 ではでは。
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