◇フレッシュボイス2 #3043の修正
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ある推理作家が東野圭吾『容疑者Xの献身』を読み込んで、「作者は一般向けに書い てはいるけれども、本格の読み手にも応えるべく、ちゃんと記述に基づいて真相を看破 できるようにしている」と論じていた文章を割と最近読んだ覚えがあるのですが、どこ でだったか思い出せない。(^^; ネット上なのは確かなのですが。 その指摘がなされるまでは、『容疑者Xの献身』における解決のくだりは、探偵役の 湯川が想像を語るのみで証拠はないし、読者に対しても湯川の推理が真実であるという 担保がない、みたいな論調で語られることもあったようで。 論じられていた通りであるとしたら、東野圭吾は『容疑者Xの献身』を一般向けの本 格として書きつつ、本格マニアの期待にもある程度応えられるようにしておいたことに なりますから、それはすなわち、東野圭吾が本格マニアの立場にいて、それだと濃いか ら薄めて書いたということになりそうな……うーん、分かりません。(^_^;) 話を少し換えますが、同じく東野圭吾による『ある閉ざされた雪の山荘で』はまごう ことなき本格だと思います。で、私にとって同作は『容疑者Xの献身』とは逆に、原作 を読んではいるが映画版を観ていない東野圭吾作品であり、なので映画版を観ていない 現状で映画版の出来不出来を云々するのは無理があるのですが……ネット検索や旧Tw itter検索で同作映画の感想を当たってみると、大絶賛ではなく、好評と期待外れ の声が半々ぐらいに感じられます(統計を取った訳ではなく、飽くまでも感覚のみ)。 その原因を想像するに、同作の仕掛けは小説ならではの仕掛けであり、ミステリの読 者――特に本格ミステリの読者がミステリを読む際に強く意識している“ある事柄”に ついての仕掛けが、きれいに決まったからこそ驚きが生じたのだと。ところがそれを映 像に置き換えると、映画を鑑賞する人は、本格ミステリの読者ほどにはその“ある事柄 ”を意識して映画(映像作品)を観ることはないから、驚きようがない・もしくは驚き の程度が小さいまま終わるのも仕方がないのではないか、と思う次第。だからあの作品 を映像化するのなら、何らかの工夫が必要になるはずだが、今度の映画化ではそれがな かったのではないか、と。繰り返しますが映画版未見の想像です(汗)。 で、そういうところを汲み取れるか否かで、本格ミステリ(小説)のマニアとそうで はない一般の読者層とを線引きしようと思えばできるのかもしれないなー、なんてこと をつらつらと考えてました。 あ、歌野晶午のインタビュー動画の紹介、ありがとうございました>朝霧さん。興味 深かったです。 ではでは。
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