◇フレッシュボイス2 #2546の修正
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漫画の感想>『十角館の殺人』全五巻(漫画 清原紘/原作 綾辻行人 講談社) ※中途半端にぼかしますが、真相に触れているも同然なのでネタバレ注意です。 言わずとしれた「新本格ミステリ」ムーブメントの端緒となった『十角館の殺人』。 驚きの仕掛けが炸裂する「いいえ。○○○です。」の台詞は、某推理ゲームに出て来る 「犯人はヤス」と並ぶ、ミステリ界の超有名フレーズと言えましょう。 作品の構造上、その映像化は不可能とされてきました。実際、ドラマ化を打診してき たテレビ局があって、作者は「どうやって映像にするんだろう?」と思いつつ、一応O Kを出した。が、しばらくしてから「やっぱり無理でした」と知らせてきた――とかい う話を、エッセイで読んだ覚えがあります。 映像化が不可能であるのなら、コミカライズだって不可能だろう、と単純に考えてい ましたので、このコミカライズ版が出てると知ったときは結構びっくりしたです。た だ、ちょっと考えてみると、実写映像と違い、同じ役者が演じる必要はないのだから、 極端な話、違う人物として描いてしまえばいいんだと気付く。ならばコミカライズは思 ったより難題ではない。最大の問題は、読者にいかにアンフェア感を与えずに描くか、 に絞られると言ってもいいでしょう。 なので、漫画やアニメで時折見られる、いわゆるハンコ絵ではいけない。ハンコ絵だ とアンフェアのそしりは免れますまい。 本作の漫画家はどうやったか。詳細は、本編を読んでのお楽しみということで省きま すが、まあまあうまくやったんじゃないかと。もちろんトリックを知っている読者から すれば、「うーむ。これでいいような、いけないような」と微妙に感じることもあるか もしれませんが、原作を未読でトリックも知らない人がこの漫画作品を読めば、きっと 大多数が「いえ。○○○です。」のシーンで「えっ」となると思う。 それより気になったのは、原作初読時に比べると、この計画犯罪って結構露呈する危 険性が高いなと感じられたこと。参加者の誰か一人でも、事前に「これこれこういう合 宿をする予定」ってな風に詳細を日記に付けでもしていたら、それだけで終わるかもし れない。 あと、いくつかの細かな変更あり。スマホの存在はさほど“邪魔”にはならず、自然 に溶け込んでいた。まあ、圏外という設定なので当たり前ですが。 また、千織の死んだ状況がまったく別物になっていました。この点については、私の 好みを言えばコミカライズ版の方がいい。すべてが明らかになったあとの“苦み”が際 立つ効果を高めていた。 その他、原作小説におけるちょっとした瑕疵とされた点のいくつかが、変更されてい ました。 総じて、成功したコミカライズと言えるんじゃないでしょうか。この分なら、実写ド ラマ化はやはり無理でも、アニメ化までなら可能性は充分にある。(^^) ではでは。
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