◇フレッシュボイス2 #2492の修正
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★内容(1行全角40字未満、500行まで)
ミステリの連作短編集『可制御の殺人』(松城明 双葉社)の評判を知り、図書館か ら借りてきて(^^;読み始めたのですが、冒頭から数ページで躓いてしまいました。 まず、同書11頁及び12頁から引用。真凜と千冬、二人きりで会話しているシーン で、間に十一行挟んでいます。その間、場面転換等はなし。 >>「部署によるけど、そこまでじゃないって――」 >> と、真凜はすんでのところで、「啓太郎くんが言ってたよ」という言葉を呑み込ん だ。 >>真凜は話題が変わったことにほっとしたのか、無邪気な笑みを浮かべた。 二つを比べて、どう感じるでしょうか。 上は、真凜の心理に立ち入っているから、真凜の視点を採った三人称。 下は、真凜の心理を外から見て判断しているから、真凜以外の視点を採った描写。 明らかに別です。この短い間に、場面転換なしに描写視点がころっと変わるなんて、 作者や編集者は大丈夫か、他の作家がこれを激賞したってのも信用していいのか?と疑 問を覚え、しばし読むのをストップ。 一日ほど空けて、最初から読み直し、問題の箇所は気にせずに進もうと思っていたの ですが。 詳細は省きますが、改めて読み直すと、そもそも、 >>「部署によるけど、そこまでじゃないって――」 >> と、真凜はすんでのところで、「啓太郎くんが言ってたよ」という言葉を呑み込ん だ。 の台詞をしゃべったのは真凜ではなく、千冬であるとの判断に到ります。 つまり、台詞部分の次の行は、「と、千冬はすんでのところで〜」とすべきなのを、 誤って「真凜」になったと考えられる。 そう解釈することで、当初引っ掛かりを覚えた視点のブレは解消されます。だからと いって、よし、とはなりませんが、とりあえず理解は出来て一安心。 このあと、第一話を読み終え、なかなか凄い試みをしているミステリだと感心したで す。続き物としてどう展開させるのか、興味津々。 それだけに、冒頭間もなくの誤記(多分)がもったいない。 ではでは。
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