●連載 #0077の修正
★タイトルと名前
★内容(1行全角40字未満、500行まで)
国王にとって花嫁の腹の子などどうでもよかった。 次に生まれるであろう子供こそ,自分と名家の血を受け継いだものなのだから。 しかし,彼の野望に,重大な誤算が起きてしまった。息子の花嫁は,難産のショックで死ん でしまったのだ。 王は失望し,自分の血を引かぬ赤ん坊を始末しようとした。法王には母子ともに死亡し た,と報告すればよいのだから,と。 だが,そのことに強く反対したものがいた。 赤子の父となった王子だったのだ。 ―経過はどうあれ,この子はわたしの子としてこの世に生まれて来たのです。この子を殺 すというなら,私は王位を継ぎません!― 普段は父に従順な王子がものすごい勢いで反抗した。 息子の思いがけぬ態度に父は驚き,思わず,承諾してしまった。 ―まあよい,新しい花嫁をもらって,血のつながった我が子でも生まれれば気も変わろ う。― そうこうするうち,エルトリアの周辺で戦が起き,鎮圧に向かった国王は,大怪我を負い, それが元で亡くなった。そして新国王に,レオンの父が即位したのである。レオンが生ま れて7年目のことであった。 . 返事に困っている従兄弟に,レオンは話題を変えることにした。 「この先を走り抜けると草原に出るだろう?そこまで競争しないか?」 とたんにフィリップは顔を輝かせ,にっこりと笑う。 「良いねえ。じゃあ,負けたほうが今晩おごり,でどう?」 領地視察と称して,2人はよくお忍びで町の酒場へのみに行っている。不良な王子様たち である。 「O.K。いつも悪いねえ。おごってもらっちゃって。」 「ぬかせ。今日のサンダ―は絶好調なんだ。今日こそは絶対勝ってやる。」 「ふふん。俺のシリウスにかなうやつがいるものか。それッ!」 レオンの合図とともに2頭の馬は駆け出した。 どちらも互角に競り合っていたが,森の出口に近づいたところでレオンは一気にスピード を上げた。薄暗いところから急に明るいところへ出てきたので目が眩む。 森から飛び出したとたん,目の前に人影を感じた。 (危ない!) 目が眩んでいたので誰なのか認識できなかったが,思わず手綱を引いてその人影を飛び越 えた。 「ようし、どうどう。」 興奮する馬を落ち着かせ,馬上から倒れている人物を見下ろし,愕然とした。 「・・・義母上!」 そこに倒れていたのは20代後半の金髪の美しい貴婦人だった。
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