●連載 #0065の修正
★タイトルと名前
★内容(1行全角40字未満、500行まで)
「デラ・ウェアー?ぶどうの名前か?」 「いいえ、ちがいます!キャンベル国の王女、デラ・ウィルマーさまでございます!!」 侍従長は肖像画を掲げながら,怒ったように言い返した。 {やっぱりぶどうじゃねえか・・・} さわやかな風の通り抜ける五月,レオンはバルコニーに長いすを持ってこさせくつろいで いた。 そこへ彼付の侍従長が見合い用に沢山の肖像画を持ち込んできたのである。 「他にもありますぞ。こちらの姫君は・・・」 「もう良い!前にも言っただろう,未だ結婚する気はないって・・・」 不快感をあらわにしてレオンは起き上がった。 侍従は少しひるんだ,が,彼も負けてはいない。 「とんでもございません!あなたさまももう御ん年18歳,他の国ではもうお子様の一人 や二人いらっしゃる方もおられるというのに,妻どころか婚約者さえいらっしゃらないと は,じいは情けなくて情けなくて・・・、だいたい,国王様も王子様に甘すぎます・・・」 {又始まった・・・} こうなるともう止まらない。レオンは深いため息をついて長いすに再び寝転んだ。 そのとき,バルコニーに小石が2つ3つ飛んできたような音がした。 その音を聞いたレオンの口元から微笑がこぼれる。 彼はそばに控えていた小姓に,外出用の帽子とマントを持ってこさせるよう命じた。 (逃げる気だな・・・) 説教をしつつ侍従は部屋の入り口をふさぎにかかった。 ところが,身支度を整えたレオンは,入り口に向かわず,バルコニーに腰掛ける。 横目で下を確認すると,侍従に声をかけた。 「父上に相談せず,私が勝手に相手を決めて良いのか?」 「当然でございます。あなた様は,この大国,エルトリアの第一王子。選ぶ権利はこちら にあるのですから・・・。王子はどのような方がお望みですか?」 「そうだな・・・」 そう言いざま,レオンはいきなりバルコニーから飛び降りた。 「レオン様!何を・・・!!」 侍従が慌てふためいて,下を覗き込む。 そこには黒毛の愛馬にまたがった王子が今にも駆け出さんとしていた。 その傍らにはこれもまた見事な栗毛にまたがった,レオンと同い年くらいの青年が並んで いる。 慌てふためく侍従の顔を見上げながら,レオンは叫んだ。 「父親のわからぬ子を身ごもったローマ教皇の娘が良い!!」 愕然とする侍従を残し,二人は走り去っていった。 (レオン様・・,あなた様はそんなにも心に・・・) 深い傷を負っていらっしゃるのですか・・・? 彼は心の中で問いかけた。
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