●短編 #0351の修正
★タイトルと名前
★内容(1行全角40字未満、500行まで)
ミクシィって知らない奴でもコミュ一覧を見ると なんとなく相手の感じがつかめるよね。 この前たまたま見たのはB系やろーの部屋で コミュ一覧を見ると 「ハーフ顔が好き」 「ヒップホップ(総合)」 「クラブイベントダンス大好き」 などなど100個ぐらいB系のコミュに参加しているし マイミクもエロカワ系の女と2ショットプリクラとか 50人ぐらいいて みんなリア友かなあ 日記にもイベントで楽しかったこと 盛り上がったこと 写真も動画もいっぱいUPされている。 きっとすげー遊んでいる奴に違いない 身長も185センチぐらいあって筋肉むきむきで タトゥーもボディーピアスもしていて オレなんかじゃあとてもたちうちできないオーラを感じる。 …という具合にオレはこのB系やろーに最大限の評価を取りあえず与える この評価の根拠となっているのは 「当事者」って感じ。 リアルに遊んでいるっていう感じ 一方オレはほとんどヒッキーだ マイミクだって「いきなりマイミクOK」で集めてきた奴ばっかで。 オレにはリアルな感じ、当事者性が欠けている。 取りあえず今のオレに出来ることっていったら 「ヒップホップ(総合)」のコミュに参加して youtubeでひろってきたそれらしい動画を貼り付けることぐらいだ だけどそれだけじゃ終わらないぞ オレだってリアルでイベントに行く その前に体も鍛えて筋肉つけて タトゥーやピアスはともかく シルバーとか買って hiphopの服も買って イベント行って djと知り合いになって その内自分でイベントをやる ところでオレはこのミクシィのB系やろーに会ったことはない。 彼についての情報は全てオレが勝手に空想したことだ この空想上の溝を埋める為にオレは色々な計画を練ったのだ つまり 対象が曖昧であればあるほど オレの武装も大きくなる。つまり欲望が大きくなり消費も大きくなると言える 全く対象が曖昧ではない場合もある 同居している家族などがそれだ もし世界が「同居している家族」だけなら 誰もシルバーのアクセサリーなんて買わないでしょう 誰も筋トレなんてしないし 女でもダイエットも整形もしないでしょ 全く対象がない場合もある 拒食症などの場合 一体誰の為にそこまで痩せるのか分からない 同居している家族< ミクシィの誰か< 拒食症 対象が具体的 < 対象が曖昧 < 対象がほとんど無い 欲望が小さい < 欲望が大きい < 欲望がほとんど無限 という構図が成立します。 ところでそもそもこの欲望とは何に由来しているのか。 それは経験の非連続性と言えます 例えば、 朝:モスバーガー 昼:ラーメン二郎 夜:かっぱ寿司 を食べたとします。 この場合、ラーメン二郎を食べている時の消費者の心性は 「モスバーガーよりは油っこいな」 とか 「油っこいから夜はさっぱりと寿司だな」 とかいう感じ。 今ラーメン二郎を食っているんだから有難くラーメン二郎に集中すればいいのに そうはしないで、「モスバーガー」或いは「かっぱ寿司」 と比較検討する為の物差しになっているのである これが欲望の本質である。 朝、昼、夜と非連続的に欲求することで食欲は欲望となる。 ラーメン二郎はラーメン二郎ではなくなり 他と比較する為の物差しになる。 こうなると「少しでも美味しいものを」という無限の欲望にかられる。 その極まった状態が拒食症である。 「少しでも美味しいものを」ではなくて 「少しでも脂肪分の少ないものを」になっている。 更には自分の皮下脂肪も燃やそうとするのである。 従って、拒食症は最も欲望が大きい状態であり、その原因は経験の非連続にある と言える。 逆にもっとも経験が非連続でない状態が家族と一緒にいる状態である。 親兄弟にライバル心むき出す人は珍しいでしょ 家族の外に密接な人間関係のある共同体があってもライバル心はおきないかも しかしそれでは消費が伸びない それは資本主義の望むところではない そこで資本主義はまず共同体を破壊した 次に田舎から人々を引き離して 工場で派遣労働をさせる 同時にミクシィの中の曖昧な他者を見せる。 派遣労働者は欲望を感じて ジーンズメイトやドンキホーテでヒップホップの服を買って クラブに行く。 これでミクシィにも書ける。 写真もプリクラもUP出来る。 当事者性も得られる。 このように曖昧な他者との溝を埋める消費行動を 「自己実現」とか「夢がかなう」とか言うのである。 そのさいたるものがテレビで有名人になること。 ところで誰もがヒップホップが好きなわけではないので ほとんど全てのトライブに向けたコミュがミクシィには用意されている。 例えば、メンヘラならメンヘラのコミュに参加して リスカの動画をUPする事で当事者性を得るのである。 このコミュにはダイエットだの心理カウンセラーだののスポンサードリンク が貼り付けてあって消費に役立っているのである。 ところで最初に出てきたB系やろーについてですが 未だにオレは何も知らない。 B系やろーはほとんどオレの脳内の存在である。 そもそもあのB系やろーを知る前は ヒップホップなんてどうでもよかったのだ。 一体オレは何を欲望して何を達成したというんだろう。 「自己とは自分自身に関係するところの関係」(「死に至る病」キルケゴール) (うーむ。途中から何を書いているのか分からなくなってしまいました)。
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