◇フレッシュボイス過去ログ #9007の修正
★タイトルと名前
親文書
★内容(1行全角40字未満、500行まで)
・『猫柳十一弦の失敗』(北山猛邦 講談社ノベルス)15/4461 探偵の猫柳十一弦は、大学の探偵助手学部で、君橋と月々の二人をゼミに迎え、指導 している。が、前回の事件を経て、しばらく引き籠もり状態に。 その間、君橋と月々は、同じ大学の知人から相談を持ち掛けられた。山奥深い稲木村 では名家として知られる後鑑家のお嬢様宛に、脅迫状が届いたという。事件を解決しよ うと乗り出した彼らは、探偵助手としてもまだ半人前だが、意外な手段によって、不安 は取り除かれたように思われた。 しかし、話を聞いた猫柳は、まだ完全には解決していない、新たな事件に発展すると 推理し、稲木村に急行する。 有名でない名探偵・猫柳十一弦の奮闘を描いたシリーズ第二弾。 前作『猫柳十一弦の後悔』に引き続いて、猫柳が大活躍します。と言っても、基本的 に隠密行動なので、派手さはほとんどなし。ただ、とにかく犠牲者を出さないことを最 大の目標に行動するというのは名探偵像として、ユニークで面白い。 今回は倒叙ミステリの趣が強く、犯人が誰かという謎は、ほぼないと言っていいでし ょう。一風変わっているのは、犯行前かつ探偵側からのみ描いた倒叙物だという点。量 産できるスタイルじゃないでしょうが、非常に興味深い試みだと思いました。そもそ も、極力犠牲者を出さないミステリというのが、かなり変わっていて(構築するのが) 難しいスタイルと言えますが。 第一作と違って、真相(動機等)は見えにくくなっているけれど、代わりに猫柳の推 理が神がかっているような。特に、トリックを見破る想像力が。その辺に不満を感じた ものの、細かい暗示やキャラクター小説としての側面で魅せくれたので、充分に補われ たかな。癖のあるミステリですが、一読の価値はあるかと。 ではでは。
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