◇フレッシュボイス過去ログ #8913の修正
★タイトルと名前
★内容(1行全角40字未満、500行まで)
・『二歩前を歩く』(石持浅海 光文社)13/4441 帰宅すると、スリッパが一歩ずつ奥に進んでいる。ぶつかりそうになる遙か手前で避 けられる男。壁紙の下に亡き妻の髪の毛を塗り込めた男。朝風呂のあと消したはずの電 灯が何故か点けっぱなしに。ガソリンがいつの間にか増えている車。逆立つホーステー ルの美女……。現代科学では説明の付かない出来事のルールを探せ。それさえ分かれ ば、謎は解ける? 登竜門受賞作家が贈る、ホラー風味のロジック小説短編集。 作者は本格推理の人だし、粗筋からてっきり、一風変わった本格推理短編集なんだと 思って読み始めましたが、さにあらず。“存在しないことが証明されない内は、幽霊が いてもおかしくない”“完全に否定されない限り、超常現象が起きても不思議じゃない ”てなスタンスの理系人間・小泉を探偵役に据えた、ホラーありきのロジック小説でし た。本格推理ではなかったのは残念でしたが、まあ、これはこれで楽しめたのでよしと します。 編中では「四方八方」がベストかな。推理小説の香りを残しつつ、ホラーに振り切る 展開がよい。「一歩ずつ進む」は、当事者にとっては充分に想像が付くだろうから、成 り立たないような気も。「二歩前を歩く」は、途中で何となく結論が見えてしまった。 「五カ月前から」は、語り手の隠し事が多すぎるかな。「ナナカマド」はいい話なのか そうでない話で行くのか、ある意味、リドルストリー的な終わり方をしたとも言えそ う。「九尾の狐」は完全に“いい話”。読後感ではこれをベストにしてもいい。 ではでは。
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