◇フレッシュボイス過去ログ #8891の修正
★タイトルと名前
★内容(1行全角40字未満、500行まで)
・『赤に捧げる殺意』(有栖川有栖他アンソロジー 角川書店)11/3341 被害者が“叫ぶ人”を象った人形を壊したのはダイイングメッセージなのか(有栖川 有栖「砕けた叫び」)。寝ると必ず死ぬとの言い伝えがある部屋と送り付けられた棺と 密室殺人(折原一「トロイの密室」)。山奥の屋敷に迷い込んだ若者が経験した怪奇と 殺人(太田忠司「神影荘奇談」)。娘の命を救ってくれた男性の本当の意図は(赤川次 郎「命の恩人」)。購入した推理小説から出て来たメモには、母の筆跡で謎めいた言葉 が(西澤保彦「時計じかけの小鳥」)。特撮特撮監督の撮影スタジオで、特撮監督が模 型の東京タワーに突き刺さって死んでいた(霞流一「タワーに死す」)。安楽椅子探偵 ならぬ安楽椅子の探偵(鯨統一郎「Aは安楽椅子のA」)。四人組のバンドのマネージ ャーが殺され、四つの十字架に見えるメッセージを残していた(麻耶雄嵩「氷山の一 角」)。 いくつかのアンソロジーから数編ずつ集めてまとめられたアンソロジー。 麻耶雄嵩の収録作の評判を知って、手に取ったアンソロジーでしたが……。こういう アンソロジーって普通は、出来映えの特によい物が巻頭から三編目までに登場するもの だと思っていたけれど、本編はそうじゃなかったような。嫌いじゃない作家が並んでい たのに、正直言って、おいおい大丈夫かこのアンソロジー?と逆に思ってしまった。四 番目に赤川次郎が登場し、ここまで文章なら赤川次郎が一番うまいな、程度しか感じな かった。 後半は本格を意識したミステリの佳作が続き、持ち直したかな。「タワーに死す」の トリックとか、「Aは安楽椅子のA」の動機とか、「氷山の一角」の探偵の立ち位置と か。「時計じかけの小鳥」は、何が起きているのかはだいたい想像が付くんだけれど、 詰めていく過程が面白い。 このアンソロジーが今二つくらいに感じるのは、まとまりがないのも理由になるか と。収録作に共通のテーマがあるようには思えない上、タイトルである『赤に捧げる殺 意』も意味不明。同時期に『青に捧げる悪夢』なるアンソロジーも刊行されています が、対になるタイトルを付けただけ? “超絶ミステリ・アンソロジー”と銘打ってい るのも、誇大広告のような……。 ではでは。
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