◇フレッシュボイス過去ログ #8699の修正
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・『猫柳十一弦の後悔』(北山猛邦 講談社ノベルス)15/5361 名探偵が当たり前に存在する世界。大学には当然、探偵助手学部がある。探偵の助手 を志す者が通う学部だ。そこの講師は名探偵が務め、学生は名探偵のゼミに入り、議論 や実践を通じて探偵助手としてのスキルを身に付けていく。 探偵助手学部に入った君橋と月々の二人は、世間に知られた名探偵に付きたいと希望 を出すも、猫柳十一弦という影の薄い、若い女性探偵のゼミに入れられてしまった。や がて合宿の季節になり、名探偵・雪ノ下のゼミとの合同合宿が決まった。ゼミ生の一人 が所有する島の屋敷がその舞台となるが、思いも寄らぬ“本物の”殺人事件が発生。探 偵とその助手候補だらけの孤島で、殺人に手を染めたのは一体何者か? 横溝正史が創出した名探偵・金田一耕助はその昔、一部で“被害者が全員死ななけれ ば解決できない名探偵”と揶揄されていたと記憶していますが、その真逆が猫柳十一弦 と言えるかも。死者が出ない訳ではありませんが、犠牲者を出さぬよう、文字通り身体 を張って必死に奮闘する様は共感できますし、本来のあるべき名探偵像と言えそう。 謎の設定についてはなかなかよい感じ。遺体を蛍光色で彩る理由とか、小さな箱に閉 じ込められた遺体の謎とか。事件そのものについては、ちょっとおかしなところがある 気がするし、各人物の動きと物語の流れが(一見)ちぐはぐで、そのおかげでかえって 事件の真相に察しが付きやすくなっているのは難点かと。 でもまあ、頼りない&有名でない名探偵の活躍は、味わう価値があると思います。 ではでは。
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