◇フレッシュボイス過去ログ #8560の修正
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BSジャパンで放映の「松本清張ミステリー時代劇」第六話『山椒魚』を録 画視聴。ストーリー展開をざっと書いてみますと――。 世の中全体の景気が落ち込み、江戸で天然痘が流行った頃のお話。“この珍 魚を見れば天然痘にかからない”との謳い文句で、山椒魚を見せて回る男がい た。小銭をたっぷり稼ぎ、安普請の木賃宿で六人分の料金を払って、他の宿泊 客を押しやり、広いスペースを独占するという嫌味っぷりで、決して好かれて いない。そんな男に顎で使われている小間物商の若者も、山椒魚の餌となるミ ミズを捕ってくるのが遅いと怒鳴られたり、俺が目をつけた女(同じ木賃宿に 泊まる薬屋の妻)に色目を使いやがったとの理由で蹴飛ばされたりと、散々な 目に遭うも我慢の日々。 あるとき、山椒魚の元気がないのはおまえのミミズのせいじゃねえかと因縁 を付けられ、殴られた小間物商。男が薬屋から妻を奪いたがっていると察し、 一計を案じる。小間物商をやっていたときに入手した惚れ薬だとして、男自身 はA薬を飲み、女にはB薬を飲ませるように言う。実は、男に渡したA薬は惚 れ薬なんかではなく、しびれ薬。手足がしびれ身体が動かなくなり、声も出せ なくなるが、目だけは見えるという代物。動けなくなった男を前に、これまで の不満をぶちまけ、薬屋の妻と交わるところを見せつけようとさえする(テレ ビではよその部屋に移りましたが、原作ではどうなんだろ)。さらに、男の商 売道具、山椒魚を蒲焼きにして宿のみんなに振る舞った上、男にも無理矢理食 わせる。 ――これで終わり。 え? どこが“ミステリー”時代劇なの?と思ってしまったです。推理物の 要素が皆無と言っていい。松本清張もこんなのを書くんだという珍しさもあっ て、楽しめない作品という訳ではありませんが、不完全燃焼も甚だしい。 ストーリーそのものも疑問だらけで、小間物商の取ったやり方だと、あとで 男に訴え出られたらどうするんだろ。しびれ薬は半日もすれば効き目が切れる みたいですし。誰に盛られたか分からないような方法を採る等、ミステリ的な 工夫を施す余地があったと思えるだけに、何か釈然としない。タイトルにもな ってる山椒魚があんまり関係ないのも不満。そもそも、こんな似非まじないで 病気を防げるはずなく、「山椒魚を見たのに天然痘にかかったぞ、どうしてく れる!」ってな流れになるか、男がとっとと町を逃げ出すのかなと想像したけ ど、それもなかった。 ではでは。
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