◇フレッシュボイス過去ログ #8445の修正
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WOWOWで放送のドラマ「翳りゆく夏」最終回を録画視聴。ネタバレ注意 です。 誰が真の誘拐犯か?という謎は、前回のラストシーンで明かされたも同然だ ったので、その他の部分での展開を期待していたのですが、期待しすぎだった かもしれず。 その犯人特定までの流れに、これまでのカットが細々と出てくるから、気付 かなかったような伏線までばっちり敷いていたのかと思ったら、そうでもなく て、どちらかというと暗示がほとんど。犯人に次の行動をさせるための餌撒き にしても、あざとかった。まあ、分かり易いのが悪い訳じゃありませんが…… 他の部分で頑張っていたら気にならないが、この作りではちょっと。 誘拐犯を知っていた人物のその後とか、人事部長の息子のその後とか、一番 気になる事柄に関して、本ドラマはどちらもきっちりとは描かずに、曖昧に終 わらせてしまった。視聴者に委ねるというやつなんでしょうけれど、何だかな あ。尺不足ではなく、描くのが大変だから避けたという風に見えてしまった。 それから、真犯人のキャラクターのぶれも気になったです。“いい人として 描いてきましたが、実は悪いことに関わってました、でも苦悩していたんです” という一連の描き方は既視感があるけど、好ましいパターンの一つだから何ら 文句はありません。問題だと思うのは、苦悩していた部分が、一般の感覚にそ ぐわないんじゃないかってこと。二十年間も放っておくなよとか、今更また隠 蔽しようとするなとか、反発を感じちゃって、あんまり同情できないような。 同時期放送のWOWOWのドラマ「贖罪の奏鳴曲」が題名通り、贖罪を柱に据 えていたため、その比較で、こちらのドラマからは“逃げ”を感じてしまった。 道行きはかなり楽しめた作品でしたから、この終わり方は惜しい。 ではでは。
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