◇フレッシュボイス過去ログ #7366の修正
★タイトルと名前
親文書
★内容(1行全角40字未満、500行まで)
・『平安楽土の殺人 魔界百物語2 』(吉村達也 光文社ノベルス) 10/4330 十七歳のとき、青井紗英子は自宅に侵入してきた男 に両親を惨殺され、ひとり生き延びた。傷ついた心を 癒すため、彼女は自らカウンセラーとなる道を進むが、 三十年後、両親殺しの犯人としか思えない男から相談 を受けた。過去のひどい過ちで心が壊れそうです、と。 恐怖におののく紗英子は、尊敬する氷室想介に相談 するが、ほどなく彼女は惨殺体で見つかった。 田丸警部らは容疑者を絞り込む。幻の城、安土城を 模した豪邸を建て、己を信長の生まれ変わりと称する ノンバンク社長。だが、彼には堅固なアリバイが。 百巻まで続く予定だった魔界百物語の第二弾。第一弾に比べると、本が薄く なった。内容の方もそれに合わせて、やや薄味に。 着想は悪くない。上記の粗筋紹介は本書のカバー折り返しから書き写したも のですが、本編読了後にこれを読み返すと、非常に巧みであるし、こういう書 き方をせざるを得ないと分かる。 ただ、その着想を活かし切っていない感が強かった。前半の、読んでいて気 分が悪くような過去の事件の話に比して、重要人物の登場(作中で動くという 意味で)が遅く、造形が書き割りみたいに薄っぺらく感じる。後半は淡々と進 む中、いつの間にか解決した形になっており、物足りない。この解決まで流れ を工夫すれば、きれいな裏返しを示すことでカタルシスを読者に与えられたん じゃないかな。惜しい作品。 ではでは。
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