◇フレッシュボイス過去ログ #7171の修正
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・『明治断頭台』(山田風太郎 『山田風太郎明治小説全集4』より 筑摩書房) 17/6452 周りに近付ける者がいなかったにも拘わらず、腹から真っ二つに斬り裂かれ て死んだ男/五稜郭の戦いで海外に敗走した男が生き霊となり、妾をはらませ たとの話が、やがて足跡なき殺人に……/とある大物の命令で美女をかき集め ていた男が、永大橋に首吊り死体となってぶら下がるが、殺しだとしたら、容 疑者にはアリバイがあった/女が足を切断されるところを双眼鏡越しに目撃、 ほどなくしてある人力車に足が放り込まれる/自身の首を腕に抱えた糞尿まみ れの死体が、張り込みをしていたすぐそばで見つかる etc……。 明治初期、ほんの短い間だけ導入された捜査機関・弾正台。その大巡察二人 が、奇怪な事件の数々を解きほぐす。そしてその果てに訪れる意想外の終幕。 随分前から、山田風太郎による本格ミステリ!と高い評判を聞いていたのを、 ようやく読破しました。いかにも作者らしい書きっぷりのミステリで、奇想天 外な忍術物と通ずるところがあります。個々の作品のトリックに関しては、工 夫を凝らしてあるものの、唸るほどではないでしょう。ただ、連作短編物の体 裁を取り、最後に大きな驚きが待っているという構図の仕掛けを、こんなに早 くから思い付いて作品にしたのが凄いかも。 また、実在の有名人をちょくちょく登場させ、それらしく振る舞わせる筆力 にも圧倒されました。エピソードを挟みながら、あの人物ならこういう行動を 取るだろうなと思わされる。 あと、ほぼ毎回の解決シーンが、超常現象じみた演出の型にはめてあるのが、 最初の内は気になったな。慣れればどうってことないのですが、片仮名で書か れると読みづらい。まあ、読み終わってみると、この演出にも意味はあったと 言えるので、しょうがないか。でも片仮名でなくてもいいでしょうに。 ではでは。
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