◇フレッシュボイス過去ログ #6255の修正
★タイトルと名前
★内容(1行全角40字未満、500行まで)
秀頼について調べたので、参考になるかと思いレンタル。しかし、史実無視の荒唐無 稽な展開で、歴史ファンにはついていけないかも……。 井上靖の小説「淀どの日記」を原作としてクレジットしてはいるものの、小説ファン にも納得のいかないシーンが多々あり、製作者の狙いが見えない。いったい誰を観客と して想定したのだろう? 元々、井上靖の歴史小説は史実を知る役には立たないが、小説としてはまとまってい るそれらの設定をも無視して、意味不明なエピソードを並べ、主人公はもちろん、周辺 人物の性格も破綻させてしまっている。 主人公の淀殿はまるで「極道の妻たち」。どすのきいた声で武将らを叱咤するシーン は、そのままヤクザ映画になりそうだ。上品さのかけらもないのは、和央ようかの演技 が悪いのではなく、監督らの演技指導に責任がある。組長の跡目争いを描かせれば、さ まになってよかったのかもしれない。 侍女おきくが暴れまくるシーンがなぜ必要だったのか。しかも、彼女はラストまで老 けメイクなし。作品内では淀殿と同世代なのだから(史実では大阪落城時に20歳。淀殿 は49歳)、血まみれで、なおかつ元気な顔を大きく見せる意味がわからない。 監督や演出家らがストーリーの整合性そっちのけで、ひたすら画面上のインパクトを 追求した感あり。多額の予算を使えるとあって力が入ったのかもしれないが、力を入れ る方向を間違えたとしか思えない。 井上靖の文学性や上品さを粉砕する大量の血しぶき。そんなものに予算をかけました と胸を張られてもなあ……。スポンサーやプロデューサーもわかっていなかったのだろ うか。 キャストにも無理があった。徳川家康役が中村獅童で、その息子の嫁役が寺島しのぶ では違和感ありまくり。ただ、このふたりの演技が光る。無理すぎる話でもプロ意識を 発揮し、それなりに画面をまとめた両者の演技力は高く評価されるだろう。 ただ、和央ようかの次回作には疑問符がついたと思われる。舞台栄えはしても、映画 やテレビ用の演技はまだ、ということだろうか。
メールアドレス
パスワード
※ゲスト書き込みはアドレスGUEST,パスワードなしです。
※まだアドレスを登録してない方はこちらへ
メールアドレス登録
アドレスとパスワードをブラウザに記憶させる
メッセージを削除する
「◇フレッシュボイス過去ログ」一覧
オプション検索
利用者登録
アドレス・ハンドル変更
TOP PAGE