◇フレッシュボイス過去ログ #6101の修正
★タイトルと名前
★内容(1行全角40字未満、500行まで)
「『男は驚いた顔つきになった』みたいな描写を、自分は気にしない」という 趣旨のことを、確か、青木無常さんがオフ会で言ったと記憶しています。 この発言の前には当然、流れがありまして。これまた確か、みのうらさんが 「ある登場人物が驚いたのを、そのまま『誰それは驚いた』と書くなんて、味 気ない。表情その他を描写することで驚いたと分かるようにすべき」という旨 のことを言ったのを受けたものだったかと。 ここだけ覚えていて、前後の議論を忘れてしまいましたが。 私は書き手としては青木さん派で、読み手としても青木さんと同じく気にし ないけど、うまい人が書いた物ならみのうらさんの言うような描写がいいよん、 てな立場……でした。 過去形にしたのは、少しだけ考えを改めたため。 叙述トリックを仕掛ける場合、登場人物の心情に関しても偽りの描写をする 必要が出て来ることがあります。必要というのは大げさか。心情について偽り の描写をした方がより効果的、ぐらいで。 心情の描写を偽るには、「男は驚いた」とは書けない。地の文で嘘を書いた ことになる。「男は驚いた顔つきになった」も微妙。「男は驚いた顔つきをし た」なら、本当に驚いているとも、演技で驚いてみせたのだとも取れる。※シ ンプルな三人称描写を想定しています。 演技云々ならこれでもいいけれど、通用しないケースもあります。たとえば 笑いを堪えているように見えて泣いているとか、怒っているようだが実は焦り を隠そうとしている等、表情や仕種に多重的な意味を含む場合。こういうのに は、怒っただの驚いただのの言葉は使えず、その他の描写を積み重ねて表すの がフェアというもの。 さて、ここで問題になってくるのが、普段、心情を直に記述していた作者が、 とある作品に限って細かく描写を積み重ねていたら、読者は「おかしいぞ。こ の辺りに叙述トリックを使うつもりなんじゃないか?」と感づく可能性が高ま ること。 それを防ぐには、普段から、直接的な表現や細かな描写も含め、色んな心情 描写方法を用いるべきかなあと思うに至った次第。 これって、同じく叙述トリック関連で、私が場の周辺風景をあまり描写しな いのと似てる(苦笑)。 ではでは。
メールアドレス
パスワード
※ゲスト書き込みはアドレスGUEST,パスワードなしです。
※まだアドレスを登録してない方はこちらへ
メールアドレス登録
アドレスとパスワードをブラウザに記憶させる
メッセージを削除する
「◇フレッシュボイス過去ログ」一覧
オプション検索
利用者登録
アドレス・ハンドル変更
TOP PAGE