◇フレッシュボイス過去ログ #5828の修正
★タイトルと名前
★内容(1行全角40字未満、500行まで)
・『幽霊紳士』(柴田連三郎 文藝春秋)16/6352 女社長が心中した、老友が自殺した、女子学生が賭をした etc……面に表れ た出来事は本当にそのまま受け取っていいのか否か。髪も装いも、肌の色まで もが灰色がかった紳士が現れるとき、それまで信じていた物が反転し、別の状 況が明らかになる。 大坪砂男の提供するアイディアを元に、柴田連三郎が月に一編のペースで連 載した短編十二本。 評判を聞き、図書館で借りて読みました。昭和三十五年出版の代物で、扱い に特に気を遣わねばならないほど古びて、よごれた本。修復されており、背表 紙は図書館の方で改めて付けたのか、「紳士幽霊」となっています。 でも、中身は古びていません。構図の逆転が見事。登場人物の連鎖という趣 向も楽しく、現代の工夫を凝らした連作に通じるものが。 読点の多い文章がやや読みにくいですが、時事ネタをほとんど取り入れてい ないせいか、さほど古くささを感じさせない。アダルトなネタが多いのは、当 時なりの読者サービスだったのかしらん。 推理小説として読むと、手掛かりの提示や決め手の部分でかなり弱い。でき ることなら、一つ一つのアイディアをじっくりと煮詰めて、長編に仕立ててほ しかったくらい。逆に言えば、それだけ贅沢な連作短編集だということでしょ う。 ではでは。
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