◇フレッシュボイス過去ログ #5400の修正
★タイトルと名前
★内容(1行全角40字未満、500行まで)
ついこの間読了したもの。シンクロニシティを感じたので、このタイミング でUPしておきます。 本の感想>『リベルタスの寓話』(島田荘司 講談社)16/6352 ボスニア・ヘルツェゴヴィナのモスタルで、陰惨な殺人事件が起きた。四人 の男が一所で惨殺され、いずれも陰部を切り取られていた。さらに、内一人は 心臓以外の臓器を全て抜き取られ、代わりにパソコンのマウスや飯盒の蓋など、 異物を押し込まれるという猟奇性。現場は文字通りの血の海で、室内にあった 数台のパソコンは徹底的に破壊されていた(「リベルタスの寓話」)。日本を 訪れたクロアチア人二名の内、一人が殺害されて見付かる。宿泊所の部屋で水 槽に上体を突っ込み、溺死した格好だが、水槽にはピラニアが泳いでおり、死 体からは上唇や瞼、それに右腕がなくなっていた。現場は密室で、外側からは 施錠できない構造。しかも不思議なことに、被害者の泊まった部屋ではなく、 その隣の部屋であった。もう一人のクロアチア人は、現場からの逃亡途中?に、 交通事故に遭って死んでしまう。その際の衝撃で、鞄が爆発し、火を噴いたの だが、爆発物は一切見付からない……(「クロアチア人の手」)。 奇妙極まりない事件に、御手洗潔がスウェーデンにいながらにして謎を解く。 読んでいる間中、ああ、これぞ島田荘司のミステリだなあと、感じ入りまし た。強引さはあっても、詩美性のある謎が、こう、ぐいぐい迫ってくる辺り。 二作とも、一歩間違えればというか、書き方を変えれば、単なるバカミスに なりそうなトリックが用いられているのですが、島田荘司流の筆致と物語の背 景が相俟って、そうはならず、一級の本格ミステリに仕上がっていると思いま す。 表題作の中で提示される“リベルタスの寓話”がよくできていて、これが作 者の創作というのでまたびっくり(いや、史実であっても、やはり驚いたでし ょうけど)。 「クロアチア人の手」に登場する本来のワトソン役、石岡のすねっぷりもま た面白い。特に女性ファンに受けそうです(笑)。 気になったのは、文章に書き飛ばした印象があったこと。会話だけざっと書 き、間を地の文で埋めたかのような箇所が見受けられ、また、やたらと同じこ とを繰り返したり、会話文で相手の言葉を受けて話をつなぐパターンがいやに 多かったり。それでいて、リーダビリティは悪くないのですから、非難するに 当たらないのかもしれませんが……昔はもっと留意して書かれていた気が。 ではでは。
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