◇フレッシュボイス過去ログ #5297の修正
★タイトルと名前
★内容(1行全角40字未満、500行まで)
・『天使が開けた密室』(谷原秋桜子 創元推理文庫)14/4451 行方不明の父親探しのため、アルバイトに精を出す女子高生の倉西美波は、 些細なトラブルから六十万円の借金を背負う羽目に。手っ取り早く稼げるバイ トを探していると、「一晩寝ているだけで五千円」という話を持ち込まれた。 訝しみながらも引き受けた結果、殺人事件に巻き込まれ、挙げ句、犯人扱いさ れる始末。 衆人環視の状況下で、犯人はどうやって殺害を実行し得たのか。 作者のデビュー作である表題作に、短編「たった二十九分間の誘拐」を併録。 殺人発生までが長い。 上の粗筋と本書に記された粗筋とは大差ないのですが、この粗筋を掲げてお いて、殺人事件が起きるまで全体の約三分の二を使うのは、引っ張りすぎ。前 半部分に伏線を張ってあるものの、もっとコンパクトにできる内容のはず。 まあ、推理小説としてはきついけれど、ライトノベルの青春学園コメディ的 ストーリーとしてなら、充分に読める物です。短編のアイディアを薄めて長編 にしたというより、短編二つをくっつけて長編に仕立てたような印象でした。 さて、密室トリック。タイトルに入れるぐらいだから自信のあるものなんで しょう。確かに、ちょっとした盲点を突いており、うまい。 ただ、このトリックを成立させるための前提状況、それがいまいちぴんと来 ない。こんな大げさなことをしなくても、普通に構えていて、結果が出てから 行動を起こせば済むのでは?と疑問を覚える。そうすると密室ではなくなって しまうのですが……。もう一歩、踏み込んで詰めて欲しかったです。 謎の見せ方や改め、他の方法が使われた可能性を封じる手際などは、よくで きています。ミステリの骨法を知っている人なんでしょう。それだけに、もっ ともっと濃いミステリを書いてくれることに期待。 ではでは。ストーブ、とりあえずテスト点火してみた。
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