◇フレッシュボイス過去ログ #5014の修正
★タイトルと名前
★内容(1行全角40字未満、500行まで)
・『天帝のつかわせる御矢』(古野まほろ 講談社ノベルス)11/4250 軍が支配する現代の帝国日本。いよいよ戦火激しい満州を離れるべく、古野 まほろと柏木照穂は、日本に避難することに。ある使命をも帯びて、乗り込ん だのは、日本まで三日を掛けて走る寝台超特急「あじあ」。 豪華列車を舞台に、ばらばら殺人事件が起きる。 「過剰」は時として誉め言葉になりますが、「余分」はならないでしょう。 本作は「余分」に満ちた文章で、読み進めるのが大変苦痛でした。せめてその 「余分」が楽しいおまけであればここまで疲れることもないのですが、残念な がら面白くも何ともない、ただおもちゃ箱に詰め込んだ雑多な物をぶちまけた だけ。 二百六十ページ目で、ようやく殺人発生を確認。その後、捜査に本腰を入れ 掛けて、何故かまたうだうだと元通りの展開。第二の事件発生を経て、やっと 乗ってきました。複数の探偵役が次から次へと推理を披露する場面は、なかな か面白かったです。だが、語り手の語る推理――真相の一部でもある――が、 穴だらけで興ざめ。何でこんなので他の登場人物達は納得するのか。挙例する なら、毒殺と断定する根拠は薄弱(何かで顔を押さえつけて窒息死させたのか もしれない)、毒物を持つ人間の絞り込み方もいい加減(犯人が毒を最初から 隠し持っていた可能性を無視)、犯人はとある言語を解さないとする理由も独 断に過ぎない。 ということで、「余分」を削り、三分の一の長さに縮めて書き直し、なおか つ真相を言い当てる推理部分を改善すれば、傑作とまでは行かずとも、佳作に なったかも。 ではでは。
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