◇フレッシュボイス過去ログ #4359の修正
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高校野球、夏の甲子園もベスト4が出揃い、いよいよ佳境ということで。 本の感想>『殺意は必ず三度ある』(東川篤哉 実業之日本社)12/5340 鯉ヶ窪学園の弱小野球部キャプテン・土山は、いつものように一番にグラウ ンドに来て、違和感を覚えた。何かがない……。やがて気付かされる。ベース が消えているのだ。一体、誰がどんな理由で? 謎が解けないまま一週間ほどが過ぎ、ライバル校との練習試合を迎えた。と ころが、鯉ヶ窪学園野球部監督が現れない。仕方なくキャプテンを代理監督と してゲーム開始。弱小校同士の白熱した試合が終了した直後、その監督が他殺 体となって発見される。傍らには、盗まれたベースの一つと、ボールにグロー ブが添えられていた。 野球部に絡む怪事件を解決せんと、鯉ヶ窪学園の悪名高い探偵部が首を突っ 込むが、混迷は深まるばかり? ユーモア溢れるバカミスにして本格というのが最大公約数的世評で、評価も それなりに高い。読んでみて、そういう風に銘打ちたくなるのはよく分かりま した。 ただ、作中に登場するギャグはあまりに寒くて、つらい。正直言って邪魔で、 作品を長くするための字数稼ぎとさえ感じてしまう。これは、別に自分が関西 出身てこととは関係ないと思うのですが……。 トリックはまずまず。見せ方がうまくないので、おおよそのからくりと犯人 がすぐに想像できてしまうのが欠点かな。 一方、そのトリックが用いられた確証となる手掛かりは、さりげない提出を しており、絶妙でした。これはうまい。動機も作風とは違って、なかなか深い ものがあってよかったです。 キャラクターは、探偵部の三人がいらん(笑)。寒いギャグを展開するのはだ いたいこの三人なんですが、その点を抜きにしても、色んなことに気付くのが 遅すぎる。とうに先回りしている読者は、いらいらします。こういうおっちょ こちょい探偵は、読者よりもわずかに遅れるくらいでいい。 そんなこんなで評価の難しいミステリ。すいすい読めるし、寒いギャグなん て気にしない向きにはお勧めできます。 ではでは。
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