◇フレッシュボイス過去ログ #4340の修正
★タイトルと名前
★内容(1行全角40字未満、500行まで)
本の感想の採点で、私は 合計/ABCD の形式を採用していますが、 A:謎や趣向、意外性を構築する努力 <6点満点> B:物語る技術。小説としてどうか <6点満点> C:設定(世界観やキャラクター等) <6点満点> D:見事に騙された。感動した <2点満点> これらの内、Dの採点が今まで甘かった気がしています。「とりあえず、そ こそこ面白かったら1点入れとこう」みたいになってた。 今後は少し厳しく付けてみるつもり。 という訳で今回の感想。 本の感想>『間違いの悲劇』 (エラリー・クイーン/飯城勇三 訳 創元推理文庫)13/4441 エラリー・クイーンが遺した未完長編『間違いの悲劇』の梗概に、単行本未 収録の短編七作を加えた、異色の作品集。 はっきり言って、短編の方は平凡か、あるいは日本語に翻訳するには向いて いない内容ばかりで、いまいちの感が拭えない。「仲間はずれ」等は意欲的な 試みをしており、面白いものの、如何せん短すぎる。「動機」に出て来る取っ て付けたような恋愛模様は、クイーンてこの手の描写が苦手だったのかと思わ されるほど。 一方、『間違いの悲劇』は、“間違いなく”ミステリファン垂涎の代物。あ くまで梗概なので、多少の読みにくさ・味気なさはあるが、事件が起きてから の二転三転ぶりには、幻惑させられた。このプロットの凝り様は、クイーンら しさの一面を示しているのではないかな。 最後のロジックが、クイーンにしてはちょっと弱いのが残念だけれども、梗 概の段階でこれだけの出来映えなのには、驚かされる。もしもちゃんと煮詰め て、正式な作品として執筆・発表されていたら、どんなミステリに仕上がって いたのか、夢を見させてくれる。 この梗概を読むことで、共作作家クイーンの創作の内情に触れられるのも、 大きな魅力(ここが項目Dで1点の理由)。かなり具体的に役割分担をしてい たみたい。できれば、これに肉付けしていく過程も知りたかったなと無い物ね だり。 ではでは。
メールアドレス
パスワード
※ゲスト書き込みはアドレスGUEST,パスワードなしです。
※まだアドレスを登録してない方はこちらへ
メールアドレス登録
アドレスとパスワードをブラウザに記憶させる
メッセージを削除する
「◇フレッシュボイス過去ログ」一覧
オプション検索
利用者登録
アドレス・ハンドル変更
TOP PAGE