◇フレッシュボイス過去ログ #3178の修正
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・『ペルソナ探偵』(黒田研二 講談社ノベルス)18/5652 大好きなバンド<ミリオン・スマイル>のライヴに行きたいエリだが、先立 つ物がない。手っ取り早く稼げるアルバイトを求めていると、中年男からメー ルが届き……(「フィンガー・マジック」)。夏休み、大自然を満喫すべく、 山のバンガローにやって来た大学演劇部の面々。そこは本当に何もない場所で、 退屈極まりない。そんな折、部長が賞金付き殺人ゲームを提案すると、皆、乗 り気に。ところが、不審者の影がちらつき始め、事態は思わぬ方向へ(「殺人 ごっこ」)。旅先での喧嘩の直後、姿を消した夫の日記が、妻の元に届いた。 六ヶ月も経って、しかも夫をくびにした会社からそんな物が送られてきた不可 思議さもさることながら、日記の内容に妻は驚く。夫は足を挫いたあと、極寒 の屋外に放り出され、そのまま死を迎えたらしいのだ。そのきっかけを作った と思われる愛人らしき女に会うため、妻は雪の町を訪れた(「キューピッドは 知っている」)。 <星の海★チャットルーム>に参加する作家志望者幾人かの書いた短編小説 が、最後の短編につながり、大きな事実を浮かび上がらせる。 メフィスト賞『ウェディング・ドレス』の作者が放つ、異色本格推理連作集。 ミステリを読み慣れてくると、少々のことでは驚かなく、あるいは感心しな くなります。ミステリはこんなこともできる、そんな目新しさを見せてくれる 作品に惹かれるようになる……と思います。 本作は、実は目新しさという点では、どうってことはありません。これまで 他の作家によって、繰り返し用いられてきた技法が、ここでも使われています。 ところが、それでもなお、本作には感心させられました。作者の張る罠が丹 念で、数が多く、しかも一筋縄でない。広く深く丁寧に、といったところでし ょうか。 何より、いつか書こうと考えていたとあるネタを、いとも容易く(本当に簡 単に書いたかどうかは知らないけど、そう見える)実現させており、その辺り で個人的に高評価に。 タイトルに魅力を感じなかったため後回しにしてきたことを、もったいなく 思った一冊でした。 ではでは。
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