◇フレッシュボイス過去ログ #2931の修正
★タイトルと名前
★内容(1行全角40字未満、500行まで)
・『悪魔のひじの家』(ジョン・ディクスン・カー 著/白須清美 訳 新樹社) 14/5441 かつて傍若無人な判決を下した大法官が暮らしたその屋敷は、“悪魔のひじ の家”と呼ばれている。バークリー家が屋敷を買い取った後、出没した法服姿 に覆面の怪しい影は、恨みを買って死んだとされる大法官の霊か? そして、クロヴィス=バークリーの死後、家屋敷を受け継いだ次男のペニン トンが、密室状態の図書室内で、拳銃で狙われる。幸い、空砲だったため、命 を取り留めたものの、再び密室内で襲われた彼は、今度こそ実弾を胸に食らっ た。相前後して、何度も姿を見せる亡霊の怪異。 この怪異に挑むのは、名探偵ギデオン=フェル博士と、スコットランドヤー ドの副警視長エリオット。快刀乱麻を断つ名推理の下、ひれ伏す犯人の正体は? 総じて冗長な印象を受けました。特に、登場人物の話し方が、根っこの部分 で誰も彼も同じのような気がする。全員が、当て擦りや思わせぶり、無駄な繰 り返しにつまらないジョーク等を絶対に入れなければならない、とでも考えて いるかのごとく。そういう意味では、キャラクターの書き分けも今一歩と言え そう。 謎の設定は悪くないものの、同じ作者の既存作品の焼き直しの色合いが濃い のは残念でした。それでもなお、密室での狙撃や、霊のごとく消える容疑者の 謎は、魅力的です。偶然を多用せず、すっきり形で謎が構築されていたら、も っとよかったんだけれど。 とまあ、批判的な感想を書きましたが、古めかしいのはやはりしょうがない。 四の五の言わず、カー晩年の傑作とされる本書を、じっくり味わうのが吉なの かもしれません。 ではでは。
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