◇フレッシュボイス過去ログ #0566の修正
★タイトルと名前
★内容(1行全角40字未満、500行まで)
永山さん、感想をありがとうございます。 一年くらい前にふと見たテレビ番組で、放射線治療の危険性についてやってい ました。舌に腫瘍ができて、放射線治療を受けたのですが、しばらくして痛くて たまらなくなりました。舌だけでなくあごの骨にまで放射線が当たり、軽石のよ うにすかすかになり、何度も骨の移植などの手術を受けたが治らないというので す。私は、幽霊よりこういうものの方が怖いなあと思いました。その時、フレッ シュボイスにも、エンターテイメントの要素として恐怖を使うのではなく、怖が らせる目的で書くとしたら、自分の身には起こりそうにない話より、下手をする と明日にでも起こりそうな話をやりたい。でもしゃれにならないからできない、 という事を書きました。 で、やってみたのが本作です。心配するほどでもなかったかなと。怖い話なの で夏のうちに書き上げようと思っていたのですが九月に入ってしまいました。ま あ、まだ暑いのでよいかと。 >この点で、本作の三つの物語は、同工異曲の感が強かった気がします。肉体的 >痛み、精神的痛み、被害妄想の三通りくらいで見せてもらえたら……と願うの >は贅沢? ^^; 精神的痛みとなると、誰でも日常的に抱えている不安ですとか、私はどうもそ っちの方に考えてしまうので、怖い話というよりむしろ愚痴話や悲しい話になっ てしまいそうです。被害妄想になるとなおさらです。人の心に潜む狂気を描くと いうのもありですが、読者は慣れっこになっているかと。 もちろん、精神的痛みのパターンですごいのはあります。楳図かずおの「面」 という短編が、私は名作だと思います。 武将である父は強い男で、村人が城の方に足を向けて寝られないほど恐れられ ていました。しかし息子は女の子のように心優しい、弱い男でした。年月は流れ、 城主の座を息子に渡す時が来ました。父は家来達への威厳を保つため、自分の面 を彫らせ、よく見える場所に飾らせました。父は戦で死んでしまいます。やがて 面の重圧が徐々に息子の精神に影響を与え…… ラストは本の帯に書いてあった通り、「楳図かずおは、すごい」と思わせるも のでした。 > それでも、三つ目の「金縛り」は、よくできた作品だと思いました。“真相” >に多くの読者は途中で気付くでしょうけど、主人公の味わう奈落に叩き落とさ >れたような絶望感は、それまでの状況との落差があって、相当なものだろうと >容易に想像でき、実に恐ろしかったです。と同時に、男の妻の味わう絶望感に >も思いを馳せると……うー、恐い。 最初に思いついた話がこれでして。「序」で、昔私は後ろから肩をたたかれ、 振り返ると誰もいないというのが怖かったと書きましたが、今一番怖いのはたぶ んこれかなと思います。 怖がっていただけたようで、ありがとうございます。
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