AWC いしはなしにあらず   永山



#262/3619 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA     )  17/11/08  20:57  ( 30)
いしはなしにあらず   永山
★内容
 WOWOWのドラマ「石つぶて 〜外務省機密費を暴いた捜査二課の男たち〜 」初回
無料放送を録画視聴。一応、ネタバレ注意です。
 原作は清武英利のノンフィクション「石つぶて 警視庁二課刑事の残したもの」(講談
社)で、二〇〇一年に発覚した外務省機密費流用事件を扱ったもの、とのこと。それを
知らずに観始めたものだから、ちょいちょい実名が出て来る度に多少の違和感を覚えて
しまったです。ノンフィクションなら仕方がない(苦笑)。以下、第一回の粗筋。
 時代は一九九九年。翌年にサミット開催を控えた日本では、外務省が準備を進めてい
た。当然、莫大な予算が付く見込みで、今回は東京を離れた九州沖縄の地ということも
あり、過去のサミットの四倍が想定されていた。
 そんな折、警視庁捜査二課情報係の刑事・木崎は、常日頃から情報収集のために通っ
ている元国会議員の事務所で、ある梱包会社の社長と出会い、外務省ノンキャリア職員
に贈収賄の疑いがあることを知らされる。過去に単身で追っていた内閣府絡みのネタ
を、情報漏洩により政治的な圧力で潰されたことのある木崎は、この外務省ネタに限ら
ず徹底的に情報を隠すようになっていた。
 時を同じくして、警視庁捜査二課情報係の係長に着任した斎見は、以前、四課にいた
頃、木崎と一緒に仕事をしたことがあった。その際、暴力団関係者を挙げた時点でよし
とした斎見に対し、そのせいで贈収賄の根絶ができなかったとする木崎は信を置いてい
ない。斎見は木崎の動きから、外務省を狙っていることを直感し、情報共有を促すが、
木崎は単独行動を続ける。
 ――こんな感じ。ほんとはもっと色々あるんですが、煩雑になるので略します。まあ
ざっと触れると、情報係内だけがごたごたしてるのではなく、捜査二課全体でも仲間内
で足の引っ張り合いをして、挙げ句に自殺未遂者を出すし、外務省内部では、エース格
の秋村を引きずり下ろそうと、ライバルの真瀬が策略を巡らせ、サミット準備に関して
東京へ缶詰にすることに成功するという入り乱れぶり。
 今の段階で充分に面白いし、分かりにくい専門用語もさほど出て来ない。ただ、とに
かく入り組んでいるから、話を追うのが疲れる。初回は人物紹介の面もあるので、なお
のこと。ストーリーの方をもうちょっと絞り込んで欲しかった。上で書いた真瀬のエピ
ソードなんかは、後回しにしても通じると思うので。

 ではでは。




#268/3619 ◇フレッシュボイス2    *** コメント #262 ***
★タイトル (AZA     )  17/11/14  21:19  ( 28)
多分“あとでスタッフが美味しく頂きました”   永山
★内容
 WOWOWのドラマ「石つぶて」第二回を録画視聴。ネタバレ注意です。
 前回の感想で、初回にしては過度に込み入っていることを難点として挙げましたが、
秋村と真瀬の争いは、今回は会話の端にのぼったくらいで描かれず。外務省内部の出世
争い的な物事には、大して時間を割かないつもりなのかな。だとしたら、真瀬のしたた
かさを印象づけるには、秋村を出し抜く行為を初回に持って来たのは正解だったと思い
直したです。
 粗筋は――木崎の単独捜査は続く。当初は秋村に目を付けていたが、最近では真瀬の
方が力を持っているとの話を聞きつけ、狙いを変更。真瀬の金の出入りを調べようと、
銀行などの金融機関を回って、口座の有無を照会するも、徒労に終わる日々。資料の名
簿から真瀬の住居をチェックし、様子を探ることに。閑静な住宅街で自分のような男が
昼間から一人でうろうろすると怪しまれる恐れがあるとして、同じ知能犯情報係の女性
巡査・矢倉を連れて行く。が、誰を標的にしているかは決して言おうとしない。それど
ころか、よく喋る矢倉を見下したように叱責する。だが後日、矢倉は木崎と辿った住所
を元に、木崎が誰に狙いを定めているのかを推測し、上司である係長の斎見に報告す
る。木崎の動向を掴もうとしていた斉見は、これを端緒に、真瀬の名前が競馬新聞に馬
主として載っていたことを思い出し、その金の出所を怪しむと同時に、木崎の狙いにも
当たりを付ける。そうして競馬場への聞き込みの過程で、木崎と斎見は出くわすが、対
立が解消されることはなかった――こんな具合。
 上述以外では、真瀬の方も自分の手柄のためと予算を使い切るために、色々と金を使
いまくる(二人きりの部屋で、生ハムメロンを一口食べただけでごみ箱に捨てるとか、
ポーズとしてやっているのか)一方で、複数の女性と関係を持っている。その一人が、
口座を置いてる銀行の行員で、木崎からの照会に応対した場面で次回に続く。波乱を予
感させる空気が濃厚に出て来ました。女性行員が真瀬に知らせれば早々に手を打たれて
逃げられる恐れが高まるけど、真瀬から別れを切り出された直後のタイミングなので、
どう転ぶか分からない。この辺は物語としての味付けがされてると思うんですが、現実
も似たような感じだったのかな。

 ではでは。




「◇フレッシュボイス2」一覧 永山の作品
             


オプション検索 利用者登録 アドレス・ハンドル変更
TOP PAGE