AWC “悪魔”死す   永山



#247/3619 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA     )  17/10/27  21:25  ( 28)
“悪魔”死す   永山
★内容
 鹿児島のテレビ局のホームページを見てみたら、着ぐるみキャラクターのツイッター
で、「ハロウィンにあわせて(略)忍者になったよ」と書いてあった。
 意味が分からず、一瞬、ぽかんとしてしまったです。
 ハロウィンの仮装で、忍者に扮したっていう意味なのね。
 自分の感覚だと、「ハロウィンに“あわせて”」という表現を使うのであれば、カボ
チャの化け物か魔女の扮装だろうと思う次第。

 元プロレスラーのデビル紫が、食道がんで逝去。七十五歳。合掌。
 国際プロレス所属の覆面レスラーで、私がプロレスを観始めた頃にちょうど引退して
いるし、市販のDVDソフトにも試合は収録されていないみたいなので、動いていると
ころを観たことは多分ありません。ここで言及するのは、レスラー名鑑に記されたプロ
フィールが印象深かったから。
 それは――若手選手として海外修行に出て、各国を転戦。カナダで先に修行に出てい
た大剛鉄之助と合流。トレーラーカーに同乗して会場を回るようになったが、ある冬の
日、紫の運転でカルガリーを移動中に路面凍結のためにスリップ、道の脇の雪に突っ込
み立ち往生。紫が車内で待つ間、大剛は外に出てトレーラーから車を外そうとする。そ
こへ通り掛かった車がスリップし、突っ込んできた。凱旋帰国を目前にしていた大剛は
左足切断の重傷を負い、レスラー生命を絶たれた。紫はのちに凱旋帰国するに当たっ
て、関係者に合わせる顔がないとして覆面レスラーに転身した――というもの。そんな
重い話を背負って、リングネームにデビルと来たら、どんな残虐ファイトをするのか、
子供心に想像を膨らませたもんです。
 実はこのエピソード、脚色されてたと分かったのはだいぶあと。もちろん事故のくだ
りは事実だけれど、その責任を感じて紫が覆面を被ったというのは作り話。海外遠征中
に覆面レスラーになり、そのまま帰国しただけだそうな。
 レスラー仲間の事故までイメージ作りのエピソードにするプロレスって、ある意味凄
いなと。

 ではでは。




#261/3619 ◇フレッシュボイス2    *** コメント #247 ***
★タイトル (AZA     )  17/11/07  21:57  ( 27)
悪魔再び   永山
★内容
 元プロレスラーの大剛鉄之助が、大腸がんで逝去。七十五歳。合掌。
 デビル紫の訃報に続いて、紫と因縁浅からぬ大剛鉄之助の訃報。享年が同じであるこ
とや、死因がともにがんであるのは、同じプロレス団体で同じ時代を過ごした同世代の
選手ならままあることなのかもしれませんけど、それでも亡くなった日が二週間と空い
ていない偶然には、切っても切れない因縁の存在を意識してしまう。

 テレビ東京系などで放送済みの松本清張ドラマ「誤差」を、ローカル局の再放送で録
画視聴。ネタバレ注意です。
 観たことも読んだこともない清張作品、てことで、ほぼ真っ新の状態で観られる楽し
みが半分、映像化の回数が少なく評判にもなっていないという不安が半分で、観始めま
した。
 途中まではよかった。松本清張らしさをそこここに感じる展開で、惹き付けられる。
後半に掛けて、ドラマのタイトルにつながる死亡推定時刻の誤差を、医者があっさり認
めるくだりはやや拍子抜けでしたが、それでもまだ充分にクオリティを保っていた。
 それが、解決に入る辺りから、おかしくなってくる。真犯人の指摘が唐突で、視聴者
に対する手掛かりの提示もない。しかも、警察が真犯人に容疑を掛ける端緒は、もっと
前の段階で調べておいてしかるべき事柄なのに、解決の直前で判明したことになってい
る。
 どんでん返しを炸裂させるため、作者にとって都合のよい展開を描くのは何らかまわ
ないんですけど、やるのなら、もっと巧く、ご都合主義的な部分を隠すようにして描く
必要があったと思う次第。
 レギュラーメンバーに村上弘明、剛力彩芽、陣内孝則を揃えた上に、村上と陣内の過
去の因縁が仄めかされながらも明かされなかったことから、シリーズ化を企図して製作
されたドラマだと睨みましたが、どうなんだろ。この三人が揃った清張ドラマ自体は、
これが三作目(いずれも単発)らしいですが。

 ではでは。




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