AWC 伏臥期間   永山



#8883/9229 ◇フレッシュボイス過去ログ
★タイトル (AZA     )  16/04/20  21:42  ( 17)
伏臥期間   永山
★内容
 新日本プロレスが四月二十九日の熊本大会の開催を中止。
 やっぱり。中止になるとは思ってたけど、調べてみたら、会場そのものが避難所にな
っているとか。ますますプロレスどころじゃないだろう。もっと時間が経てば、屋外に
リングを設置して試合を行うというのもありでしょうけど。

 WOWOWのドラマ「カッコウの卵は誰のもの」第四回を録画視聴。
 バス爆破事件の捜査が遅々として進んでいない、というかほとんど描かれていないの
で、どうなっているのか分からない。今回は、脅迫状と同じ文面が、上條の所有するパ
ソコンから見付かったというだけで、他には何もなかったような。
 多くを割かれていたのは、ヒロインの本当の母親探し。ヒロイン、その父親、研究者
それぞれが、ヒロインの母親の昔の知り合いや同僚、同級生らを訪ねて回るという手段
はいいとして、そのタイミングがうまい具合に重なりすぎ。そもそも、ヒロインの父親
は、なき妻が赤ん坊をよそから“もらって”きたことを、遺品の中から見付けた新聞記
事の切り抜きで把握してたんじゃなかったの? あの記事の内容を調べようとしないっ
てことは、全然別の事件なのか? 分かりにくい。

 ではでは。




#8960/9229 ◇フレッシュボイス過去ログ    *** コメント #8883 ***
★タイトル (AZA     )  16/06/30  20:27  ( 52)
めっためたのぎたんぎたんに   永山
★内容
 WOWOWのドラマ「カッコウの卵は誰のもの」第五回及び最終回を録画視聴。ネタ
バレ注意です。
 前回の感想を書いてからだいぶ間が空きました。ようやく観ることができた。
 第五回の終盤を観て、ぴんと来るものがあり、真相はこれに違いないと確信を持った
のですが……最終回を観ると、全くの大外れ。
 ただ、悔し紛れに言いますけど、これはある意味、製作側のミスだと思う。
 私は第五回まで観た時点で、大鶴義丹演じるオダギリ(バス爆破事件で死んだ上条社
長の妻の弟)を犯人と目したんですよね。
 爆破犯の狙いは風美で、当初は上条が難病の息子を助けるために臓器目的で風美の命
を狙い、上条自身はその罪と引き替えに死のうとした。風美が忘れ物を取りにバスを降
りたのに爆発したのは何らかの手違い――と見せ掛けて、考えてみると息子の難病は白
血病なんだから、臓器移植じゃないし、そもそもドナーを殺してしまっては手術できな
い。てことは、上条は犯行に関与していない。むしろ逆に、上条の息子が絶対に手術を
受けられないようにするため、ドナーになり得る風美を狙った。しかも上条の命まで狙
っている。ははーん、これは上条の遺産狙いだなと感じて、それならオダギリが怪し
い。姉の子供に生きていられては、姉の取り分が減る。だから上条の息子を間接的に“
殺す”ことにした。折を見て、姉も、旦那である上条社長や息子を亡くした悲しみから
自殺したように見せ掛けて殺す予定だった……と、こう考えれば辻褄が合うでしょ、多
分。
 それなのに、実際のストーリー展開は、上条の息子が犯人で、動機は意外ではある
が、とても納得できるものではなかった。だいたい、白血病がかなり進んでいるらしい
この人物が、病院を度々抜け出し、火薬やら器具やら工具やらを揃えて遠隔操作式の爆
弾を作り、実行犯に脅迫状とともに送り付け、なおかつ再び爆弾を作って、吹雪の中会
社の療養所まで単独で移動するって、相当な困難を伴うんじゃないかしらん。
 そうそう、実行犯が何で脅迫状の命令通りに実行したのかも、理解できない。全然従
う必要はなく、実行犯の家族の問題に過ぎないのに。
 オダギリに話を戻すと、上条社長がロッカーにしまっていた大事な紙袋について、そ
の中身(上条の不倫相手や隠し子に関する資料)を知っており、知っていたからこそ、
社長夫人には見せなかった。なのに、上条の息子には見せている。これまた理解できな
い。私ゃ、オダギリが犯人と信じ込んでたから、上述のシーンに差し掛かった段階で
も、オダギリが上条の息子に罪をなすりつけるためにやったんだなと思ったぐらい。
 で、何がミスかというと、これほど怪しい人物がいるにも関わらず、オダギリ犯人説
に一切触れることなしに、上条の息子が犯人ですよと言われても、作品として歪んでる
と思う訳です。ミステリの段取りとして、オダギリ犯人説がたとえ間違いであっても、
そこに触れてから、もっと言えばいかにもオダギリが犯人であるように演出してから、
実は上条の息子が犯人でしたとやるのが常道でしょう。本作には、この常道を外すだけ
の理由が見当たらない。かつ、上条の息子が犯人という真相には、納得しがたい点が
多々ある。
 オダギリ犯人説という、二時間サスペンスの視聴者ならまず見逃さないであろう仮説
(演じる大鶴義丹だって犯人役・容疑者役が多い人だと思うし)を、本ドラマは何故採
用しなかったのか。考える内に、ひょっとしてと思い、検索してみた。すると、どうや
らオダギリは原作小説には登場しない人物らしい。ドラマ化に当たって、新しく用意さ
れたキャラクターだとしたら、おいそれと犯人役にはできないわなあ。製作サイドで
は、新しく加えた人物だから、チェックが疎かになって、犯人になり得る可能性を頭か
ら排除してしまい、こんな脚本ができあがった――そう推測したんですが、如何に?
 まあ、他にも改変点は数多くあって、原作とドラマは別物とまでは行かなくても、か
なり印象の異なる作品になっているみたい。私見では、そこをいじっちゃだめでしょっ
て箇所がいっぱいあるなあ。
 ついでに、検索してみて知ったんですが、この『カッコウの卵は誰のもの』は、東野
圭吾にしてはミスの多い作品とされているようで。

 ではでは。




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